馬頭琴奏者 / 美炎 miho 公式サイト
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 里守人おじさんず- 2014/10/20 -

Category : BLOG

朝いちばん
棚田の石舞台目指して山に入る。
主催のヒロクラフトさんの家の脇に山の棚田へ続いている道の入り口がある。
そこから参道がはじまっている。
朝いちばんに来ているのに、すでにきれいに掃き清められているのだ。

これはこの梅平地区のヒロクラフトさんが言うところの梅平里守人のおじさんず。

4回目になる今年、毎年顔をあわせる棚田の持ち主しげるさんの同じラインにいる気がするおじさんずが3人いらっしゃるのだが、しげるさん含めこの方達がなんだかすごい。

こんな風に山の棚田にお客様を招くというのは初体験である、その第一回目から、お客様が気持ちいいように。
危なくないように。
楽しく聴けるように。
その一心で、人の田んぼの参道を数日前から、たぶんもっと前から。
草刈り、薮払い、当日朝は神社の参道ばりに掃き清められているのだ。

そして第一回目から、コンサート後に私にそれぞれのおじさんずが、終わった後に、これだけのお客さんが来たんだからゴミの一つも落ちているだろうと、目を皿のようにして意地悪いくらい探したけど、どんな小さなゴミも落ちていなかったんだよ!
と嬉しそうに教えてくれたり、

お客さんがね、気持ちよく棚田にきて、気持ちよく聞いて帰ってくれるのが何より嬉しいんだよ。
とか
みんな帰り道、ほんとうに今日は来てよかったねーと誰もが言っていたよ。誰一人文句らしいことをいってなかったよ。と嬉しそうに報告してくださる。

私にはこのおじさんずが天使のように感じるのですが。笑
守護天使かな。梅平里守人だから。

この山の棚田は不思議なくらい音が伸びて美しく響く。
馬頭琴は完全に生音だが、私は自分の音が山の上でどんな風に聞こえるか聞いた事はないけれど、弾いていてホールのように音が返ってくるとかでもなく、普通の野外のように散って消える感覚でもなく、本当に伸びていくのが感覚としてわかって面白い。
その音に対してどうやら自然が反応してくれる。

毎年お客さんが、この曲のときにトンビが舞っていたとか、この曲で赤トンボがいっせいに出てきた、とかこの曲で風が後ろの森を順番に吹き渡っていたとか。いろいろ教えてくださる。

この場所は音が不思議に作用する。そこにはどうもはじめっからこのおじさんず以下沢山のおじさんずに繋がる人達のあたたかい気持ちが作用している。

私は毎回日の出の朝いちばんにこの参道を通って棚田の石舞台にお参りする。

静かに棚田の中で今日どのように音を巡らせるかイメージする。
それができるのもこの参道のおかげなのです。

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