また再びの山陽道へ。
ヒロシマのチャリティーコンサート出演に。
まずは岡山にいる父のところへ、やはりこの暑さでかなり体調は悪いのだけど、頭は相変わらずシャンとしているし、先日の車人形さんとのコラボレーションの作品上映では、私も父に見せたい想いもあったし、父もなんとか見に行けるように頑張る。
と言っていたものの、当日、本番には、父が結局来れなかったことも、もうこれっぽっちも残念ではなく、父も、自分が8月始めにある、大会の基調講演で頭がいっぱいで、そこにこぎつけるためには、体力温存するしかなく、仕事最優先となった時には、やはり、言うほど残念ではないのです。
この辺り、親子だなと思います。
仕事とはいえ、自分が本当にやりたいことしかやっていない親子。
とにかくそれが最優先なので、それ以外の事が頭から抜けてしまう。忘れてしまう。適当になってしまう。
で、冷たい人間だと思われがちですが、そんなことはないのですよ。笑
そういえば、車人形の古柳さんが、私のことを、なんと言ってたか忘れましたが、ぴったり言い当てたので、なんで分かるんですか!!と聞いたら、だって俺と似てるもん。
と言われました。
そして、仕事って言ってるけど、仕事じゃないんだよね。やりたくてやってる好きなことだからね。
確かに仕事と旅が一緒になるので、あえて旅だけに行こうとは思わなくなってる。
旅がしたいんじゃなくて、仕事がしたいわけです。仕事じゃないみたいだけど。だから、どんな遠くても、声をかけていただいたら、ひとっ飛びで行きます。
全国の皆さまよろしくお願いします。
で、父のいる牛窓のてれやカフェへ。
先日の車人形さんとのコラボレーションでは、この古民家で土間のてれやカフェ。
会場に着いてから、あ、クーラーないの忘れてました。。
って言ったら、皆に、確信犯だ!!と言われました。
オーナーのひろしさんが、お客さん本当に喜んでたよ。次の日も何人かお客さん来て、昨日よかったね!!と話して帰ったくらいだよ。と言ってくれて、皆で滝のような汗をかいた甲斐がありました。
特に車人形の古柳さんm(._.)m
オーナーの奥さんであるアメリカ人のテレサさんが作る美味しいケーキ!今回はローズチーズケーキ。
ひろしさんが、父の名言を語ってくれました。
「僕は今までの人生で悪いことしたことがない。
人から見て悪いことがあったかもしれないけど、少なくとも、自分では悪いことと思ってない」
前の日に父の相方の京子さんから、みほちゃんね、お父さんと話してたらね、
後悔したことが一度もないと言うのよ。そんな人いるのね。って言ってました。
父すごい。
岡山からヒロシマへは新幹線で行きました。結局。
24時間チャリティーコンサートと聞いていたので、夜中とかに平和公園で眠さと戦いながらの演奏か、炎天下に暑さと戦いながらの演奏か、どちらだろうと思っていたら、国際会議場の地下のフェニックスホールという巨大な立派な涼しい会場でした。
プログラムを開いたら、いきなりある本のチラシが。著者を見ると奥田貞子。
なんと高校時代の家庭科の先生の名前と本。
そうだ、奥田先生は広島出身で、原爆投下直後の広島を8日間知り合いを探してまわったのだ、と呑気にもその時に思い出したのでした。
亡くなって四年ほど。
自分の呑気さ具合にも、こんなところで再会した奥田先生にも、涙が溢れてしまい、「おまえは本当に変わってないな。」とお尻を叩かれている感じがしました。
そう。奥田先生には何度お尻を叩かれたか。
こわいけど、とても愛情深い先生で、原爆投下の日が近くなると、その時の話を朝礼で語ってくれました。
急に短な人がこの原爆に関わっていたと気づいた時に、私がこのチャリティーコンサートで、祈りを込めて演奏しようと思っていた気持ちがなんだか、適当なもののように思いました。
身近な人となると急に熱い想いがこみ上げたからです。
でも、関係ない遠い人であっても、身近な人と同じだと、感じることが大切なことだと奥田先生から教えてもらったような気がしました。
演奏前に平和のメッセージ一分間話してから演奏ということで、音楽を弾くのに、メッセージを言葉で言うのは難しいなと思っていましたが、奥田先生の話をすることができました。
この舞台にたてて本当に良かったです。
オオムラサキって、紫だから、紫の衣装にするかな。っていう軽い気持ちでした。
現地に着いてから気づきましたが、その衣装着ると思いの外、思いっきりオオムラサキ。笑
ちょっと恥ずかしいくらいに。。
次回は涼しい時に呼びます。と言ってくださったので、触覚つけたほうがむしろいいかもしれない。
八ケ岳に暮らす興津天さん。ずっと呼びたいと気にかけていてくださり、今回はいろいろご尽力くださって、実現の運び。
本番まで少し時間があったので、遊びに連れていってくれたところは、仙人の家。
白い髭の元気な仙人。大きな切り株や、木の根が、テーブルや椅子になっている。これが六本木の高級レストランなどで、数百万になるらしいです。
大きな書がたくさんあり、なんだかすごい人らしいです。
でも普通に、あ、僕これから講演会の企画で出なきゃいけないんだけど、居ていいよ。今出ないと馬頭琴コンサート間に合わないからね。と、とても気さくな方。
演奏が終わって、次回はその講演会の後にコンサートをしてくださることになりました。またお会いできるのは楽しみです。
その八ケ岳に、八ケ岳ラジオというのがあり、馬の牧場や、馬の事を放送しているパーソナリティーの方が取材してくださり、次回は馬の牧場でコンサートやりましょう。というのが、本当ですか!
じゃあ、わたしの密かな夢の、馬に乗って登場!ができるか?!もしれない。。
会場が限られる夢。。
八ケ岳大好きです。
一度学生の時に冬山に登って、荷物が重くて、(だって、40キロはあったはず。)
途中でバテながらもなんとか登った思い出。。
今年の夏はさすがの八ケ岳でも暑かったけど、またご縁ができて嬉しいかぎりです。
そして、東京から友人が二組来てくれていたことも、高校時代の先輩や同級生が、数人来てくれて会えたことも、サプライズな嬉しい出来事でした。
久しぶりの東京からの友人が、みほちゃんの演奏は、みほちゃんの歌う声にそっくりだったから、びっくりしたと。感想をくれました。
そうなのか。。。
また行くよーー!八ケ岳!
お馬さんにも会いに行くから!
さて、君津でお世話になっている方のお姉さまが岡山は美星町というところにお住まいで、コンサートやイベントの企画など手がけているということで、紹介していただき、美星町は星田という星星なイメージのところへ。
あくまでも星星ななイメージがあるだけで、他は何も知らず、だいたいいつものことですが、共演者からは、いつも当日の着いてから徐々にいろんなことが判明するドキドキ感が半端ないと評価いただいています。
あれ?
とにかく、スーホの白い馬公演も無事終わり、ピアニスト竹井さんと車に乗り込み、ナビを設定。
おや、結構遠いね。
暫く行くと、おや、向こうに高そうな山があるけど、あっちの方向だね。
山へ入っていきます。
おや、星田というからには、山の上に町があって、田んぼがあって、そこに星が映るんじゃないの?
おや、晩御飯食べはぐれるかもしれないね。。
山の上に着くまでにどこか食べれる所を見つけたいね。
おや?なんか昔の宿場町があるよ?
広島焼きだって!
そしてどんどんと山の上へ。
竹井さんがふと、「旦那の方の竹井家は、先祖が岡山らしいんだよね。加藤清正と戦って負けた方らしいんだよね。
でも、岡山のどこかはよく知らないみたい。
どんなとこなんだろう。竹井の先祖が居た所って。こんなところかな。。」
とつぶやく。
私は、あー。今回ここへ来たのは竹井さんに呼ばれたのかもしれないんだな。とぼやっと思う。
そして、すっかり暗くなり、月あかりが田んぼと山の端をぼーっと浮かび上がらせている中をまだ上へ。
この暗がりがたまらなく好きだ。
蛍光灯がたくさん光る町の夜は、たまに夜景を見るぶんにはいいのだけど、ほとんど目が疲れて好きではない。
夜なんだから暗くしてほしい。
夜なんだから見えなくていい。
暗い中には明るい時に気づかない目に見えない存在がそこに蠢いている気がする。
いいのも悪いのも。
そんなのをふと感じて怖くなったり、うっとりしたりするのが好きだ。
どうやら今回泊めていただき、コンサートを企画してくださる方の家に着いた。
細〜い道を池の横を通って坂を下ると、ぴょんぴょんとウサギが出てきた。
ご夫婦で迎えてくださり、畑で作った枝豆や、届いたばかりの岩牡蠣や、いただきながら、さっそくいろいろ話し始める。
「今回チラシ作って、ピアニスト竹井美子とかいてたら、ここらの人がみんな、美星町の人か?と聞くのよね。この辺は竹井っていう姓がたくさんあるんですよ。」というではないか。
竹井さんが、旦那の先祖は岡山って話はよく聞いていて。。と話すと、一同驚く。
武井というのはあるけど、竹井さんによると、竹井の姓は関東では本当に珍しいらしい。
お互いにいろいろ話を詰めてみると、作家の遠藤周作のお母さんの故郷がこの美星町で、先祖は落ち武者の竹井らしく、それを詳しく調べに遠藤周作が来て、この家の方はいろいろと案内したらしいのだが、ピアニスト竹井さんの旦那さんのお父様と遠藤周作は従兄だと言うことで、いよいよこれは間違いないと。
関係ないけど、高校生の時にクリスマスの劇で私がこの作品をみんなに勧めて監督し、私のクラスは遠藤周作の「沈黙」を演ったのでした。
こんなこともあるんだね。
本当にご縁だね。という想いを一同噛み締めながら、夜の散歩へ。
この美星町、山の上だけあって涼しい。家にクーラーはなく、車で上がってきた時、車の温度計は下界が35度で、美星町は25度。
星が一年通してよく見える。
街全体が協力して、照明を落とし、コンビニは無く、照明は極力下向きの風情のあるものになっていて、素晴らしい。
天文台に連れて行ってもらい、土星を見る。
輪が二重なんだ。
いつまで見つめていても飽きない不思議。
朝ごはんをいただいて、部屋でぼーっとしていると、竹井さんが急に咳き込んで、なかなか止まない。
しばらくしたら来客があり、近所の竹井さんという方でした。
その方から、いろいろと竹井家の昔の殿様の話を聞く。
自分は農家だけど、農業が大好きで、飽きることがない。
そんな話をうかがって、午後は中世夢の原という歴史公園へ。
夜にここにある御神楽でコンサートだ。
美味しいお蕎麦をご馳走になり
終演後にキーボードスタンドに大きなミヤマクワガタが潜んでました。
打ち上げはお母さん達手作りのこの辺りの野菜やお肉。
神楽のお面を掘る方が、お面のヒゲや髪の毛は馬の尻尾だそうで、話のタネに持ってきてくれました。
次の朝、山をおりたくない気持ちでいっぱいでしたが、また来るには、下りないといけませんから。笑
美星町のコンサート前には瀬戸内公民館でイクメン・イクジイ読み聞かせ講座にて、コンサートもありました。中学生の初々しい朗読に合わせての即興演奏など、楽しい時間でした。
この旅でお世話になった多くの方々ありがとうございました☆