あんな所で出来たんだから、もう世界中どんな所でもできる!
と五代目家元西川古柳さんがいいました。
この一月に九州へ馬頭琴✖️人形浄瑠璃✖️映像「スーホの白い馬」を演りに行くメンバーで稽古。
映像と音楽と芝居と、映像操作する人とのタイミングが難しいところなのですが、毎回やる箱によって、タイミングや芝居が変わらざるを得ない。
そんなこんなで、去年5月に君津で初演してから岡山、札幌と行ったわけですが、岡山でやった3公演の最終日が、私がここでやりたい。。
と言い出した、古民家カフェ。
ええ。
古民家カフェ。
おしゃれな感じありますよね。
古民家なので、土間もあるし畳もあるし、よくそこの土間でライブさせていただいたご縁でしたが、人形浄瑠璃と映像と音楽の、ホールでやる様に作られた作品でしたから、古民家カフェというのは、本当はそこでやろうとは思わないものです。
でも古柳さんの世界中まわった話をいろいろ聞いていると、この人はどんな所でもなんとかしてしまう人なんだな。と私の頭にはインプットされてしまったのでしょうね。
確かに、考えなくても、白馬さんがそもそもあの古民家カフェに入ったら、それで部屋いっぱいになるでしょ。
古民家に馬。の図。
厩。
問題はそれだけでなく、私はてっきりスクリーンのある土間が舞台になるのかな、と想像していて、古柳さんに、土間がでこぼこしてますけど、車人形大丈夫ですかね?
と聞いたんですよ。
もちろん、事前に確認していたわけです。
大丈夫だよ。
いつものことですが、古柳さんは軽くそう言いました。
なのに、当日現場入りしたら、えー!土間なの?ここはむりだなー。うーん。仕方ない。客席の一部でやろう。
そこは畳一枚くらいの舞台。。
そして、夏の暑い日。あ、ここクーラー無いんでした。。
白馬が登場したら、
白馬動くスペースありませんでした。。
ところがお客様には大変な評判でした。
それはそう。古柳さんの汗もかかるようなものすごい至近距離で芝居がみれるのですから。
その距離感と舞台の狭さがあり得ない感じだったと、古柳さんは振り返って、出来ると思わなかった。
あれを経験したからもう世界中どんな所でもできる!
と。
私はそれを聞いて、まさか古柳さんの長い世界中の膨大な舞台経験の頂点にきたのが、私がやろうと言い出した古民家だったとは。。。!!
と大変恐縮した次第でした。
懐かしく振り返った所で、
今月の九州公演に想いを馳せています。
さてどんな場所でどんな雰囲気が生まれるのか。
楽しみです。
優しくしてくださいね。
昨日のレッスンで去り際に生徒さんに言われた言葉。
おはようございます。
もう昼ですが。
体験レッスンの方が来るんですよと、いつもの生徒さんに話すと、「入ってくれるといいですね。優しくしてくださいね。」
私、怒ったことないはず。。たぶん。。
レッスンというと私は小さな頃より随分いろんな習い事してました。
一番はじめにした習い事は、バイオリン。
割と長く続いたのもバイオリン。
母が言うにはお友達の息子さんのバイオリンの発表会に二歳の頃連れて行ったら、大興奮して舞台に上がりそうになったので、好きなのかもと思って習わせたそう。
はじめに習った先生は、「美炎子ちゃん、あのねぇ。」と困ってるか少し怒ってるか笑ってるか、たぶんそんな先生の雰囲気しか覚えていない。
少し大きくなって久しぶりに先生に会って言われたのは、美炎子ちゃんはよくバイオリンやら弓やら忘れてきてお母さんに怒られてたね、というのと、バイオリンは左手で持つの。というと、右でも持てるよ!と言ってたと言われて、冷や汗。
その少し大きくなった時に習った別の先生は、声を荒げることは絶対ない先生でしたが、にっこりして「へたくそ。」と言ったり、レッスン始まって少ししか弾いてないのに、「練習やってないでしょ。
またやり直してきてね。」とすぐ終わったり、
細かく指示はしないのに、あの全身で聴いてる感じで、どう弾くべきなのか、何が悪いのかわかった気がする。
優しい初老の男の先生だった。大人になっているお弟子さんも子供の私達も一緒のアンサンブルを指揮して、一緒にヨーロッパ旅行も行った。
アンサンブルの名前はドルチェ(イタリア語で甘いという意味)
何しろ甘い響きが得意な先生で、優しく甘く、でも芯がある。
今になって自分の馬頭琴の演奏もわりとこの辺りを目指していることに気ずく。
お稽古にまつわる話はまだいろいろあるなー
先月の岐阜での本番の写真。
なかなか本番の写真が無い。
そりゃ自分は弾いてるのだから仕方ない。