馬頭琴奏者 / 美炎 miho 公式サイト
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 誰が呼んだの?- 2016/05/05 -

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「誰が呼んだの?」やっとの思いで遠野に着いた。

岩手。

なんだかんだと来たことはあるが、遠野は初だし、車でも初。

山形で一泊して、朝出る。

東北って、長いんだった。

胴が長いんだよ。。

東北道が快適なのは福島までだった。トンネルないし、景色もいいし。

そこから先は景色いいけど、ほぼ同じ迫り来る山間をひたすらアップダウン。

もう景色気にせず、突っ走るのみ。

岩手の遠野でお馬さんを暮らしに取り入れて一緒に生活してる人達がいて、そこの人達に馬頭琴コンサートしてください。

という話が来た時は、東北も民俗学も好きだった私は遠野も学生の頃からいつか行きたかったし、

馬となれば、兎にも角にも。。

それがいっぺんに来るとは。

ただ、知り合いずてにその話がメールで簡潔にきて、詳しい話が分からずに、関係者と東京で会うことになった。

それが去年秋の話。

行ってみると、関係者ではない方もいたりして、話がなかなか詳しく現地の話にならずに、関係者の方も実は主催者との間に入ってくれている東京の方だったので、訳がよくわからないまま解散となり、そのまま私はしばらくもやもやしていた。

まあ、でもそのうち何か連絡が来るだろうと思っていたが、なかなか来ない。

せめて日程だけでも詰めなければ、と、間に入ってくれていた方とやりとりを少しして、なんとか6月11日ということが決まった。

野外コンサート。

これは、栃木県の那珂川町の山の棚田コンサートで、企画主催のヒロクラフト木工の廣田さんの、毎年のご苦労と、なかなかのアイディアを見ているので、

遠野の方々の動きがよく見えず、いろいろ心配だった。

でも、うっすらと、自分のよく知っている部類の人達、それは、私と似たような。。

それが、吉とでればいいけど、そうならなかったら、お馬さんが関わる話だけに、絶対成功させたいという私の勝手な想いもあって、とにかく、勝手に押しかけることにした。

下見と打ち合わせということで。

間際に、間に入ってくれていた方が、遠野に来れなくなり、でも代表の伊勢崎さんに伝えましたから、大丈夫です!

とのことだった。

打ち合わせの時に、よくある、その打ち合わせに関しての細かいやりとり。

まあ、でも予感としてそういうのが無さそうな気がしたので、とにかく2日の日のあるうちに行きますよー。

ということで、私は岩手にせっかくきたから、高校時代の先輩の恵さん。庭の手入れをしている東和のビオガーデンで、ゆっくり恵さんと庭でお昼を食べて話をした。

で、恵さんは代表の伊勢崎の奥さんと友人らしく、伊勢崎さんの奥さんに、美炎さん、そっちに呼ばれて行くでしょ!!

と興奮して話したら、奥さんが伊勢崎さんに聞いたら、なんか違う人だって言ってたけど。
っていう不穏な話をそこで聞く。

私は、まあでも行けばなんとかなるだろうなとまず温泉入り、その後、一度美術展開催の時に演奏で呼ばれた、ガラス絵作家の児玉房子さんが、新しくガラス絵館を遠野に作ったというので、そこへも寄った。

その後何度か、コンサートに来てくださり、私も児玉房子さんのコスタリカの平和主義の公演を聞いたりして、共通の知り合いがいろいろいることに驚いていた。

やっとガラス絵館に来れた。

    
少し児玉房子さんとお話ししてから、ゆっくりと一人で見る。

どれも本当に素敵。

一番奥に大きなガラス絵で宮沢賢治の銀河鉄道の夜があった。
ものすごく吸い込まれた。

先日から曲を作ったポラリスと、ポラリスの詩、あの世界観となぜかどこかで繋がった。それから、もしかしてもう書き上げられないんじゃないかとちらっと思う、父の最後の著作になるだろうなという、銀河鉄道の夜の研究書。

きっとそんなのもどこかにあるのか、絵の前で涙が止まらなくなってしまった。
多分五分くらいはその絵の前にずっといた。

児玉房子さんは11日には必ず聞きに行くからね。と約束して別れる。

さて、ナビが絶対ここ違うだろ!という山の中の峠と、人の家の崖の砂利道下りを案内して、どうやら着いた。

会の補佐的な高橋さんと、少し道のやりとりをメールでしていて、もう着きます。ということで、待っていてくれた。

少し会話すると、あのー美炎さんは誰の紹介で、こちらに来ることになったんですか?

みたいな。質問が来て、えーと、えーと、それはどういう意味なんだろう?
モゴモゴつぶやいてると、

山から小型のキャタピラーみたいのにのって、代表の伊勢崎さんらしき人が現れる。

あのー美炎さんは誰に呼ばれてこちらに来たのですか?

と同じ質問。。

代表の方じゃないからそんな質問が来たのかもしれない。と薄っすらした期待は打ち砕かれ、逆にこちらが、質問したい。笑

それはどういう意味ですか?

呼んだのはあなた方では、ない。。???

というのをこらえて、

(私)えーと、今回ですか?

(伊勢崎さん)いや、今回は下見ということでお話を聞いているので、知っているのですが。

ということだったので、えーとーえーと、間に入ってくれた二人の女性も、私は東京で一度しか会っていないしー。

で、何をどう説明しても、お互い分からないであろうことが分かった。
ま、いいか。みたいな空気が一同に流れたところで、家からきれいな沢水がながれている脇の小道を山の方へ少し登ると開けた牧草地があって、作っている途中のゲストハウスがあって、この連休は、一般に呼びかけて、古い古民家を改修する作業を会の方と、参加者とでするらしかった。

たぶん会の名前は、馬と暮らす里の会。

草地の斜面にウッドデッキがあって、さっそく野点のコーヒーをいただく。

  
少し話してから、馬頭琴をもちだして、あちこちで音を出してみる。

一度山の上で弾いたら、ずいぶんあちこちに音が伸びて聞こえ、鳥肌が立ったと言っていた。

面白いところで面白い人たちだな。

というのだけはよくわかった。
続く

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