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 白馬は白黒にしても白馬だ- 2016/01/25 -

Category : BLOG

ちょっとこれって、早口言葉っぽいじゃないですか。

白馬は白黒にしても白馬だ。

シロウマハシロクロニシテモシロウマダ。

証拠写真です。 

 
今回の九州ツアー最終日、別府にある明治の老舗旅館、冨士屋一也百(はなやもも)ホール、終わった後の怒涛のお片づけ途中に撮りました。

ものすごいものすごい素敵なホールでした。

建物のどこもかしこも。

   
   
こちらは初日に下見した時の。

そしてこれが当日の写真。

  
昨晩からの雪。

当然遠くからお見えになる予定だったお客様よりキャンセルの電話もあったとかで、高速道路も通行止め、電車もストップ。

誰も来なかったらご近所さん呼びましょうね。

と皆で励まし合い。

それでも雪は降り続く。

  
機材を少し解いた後で、ちょっと一服しますか。

  
トイレに行っても、控え室に行っても、階段上り下りしててもいちいちいろいろ素敵な所なので、ついついゆっくりしてしまいます。

  
外を眺めていて、ここに猫が来たらバッチリなのにと思ってたら

   
 
来たのよ。

ニャンさんが。

どこにいるかわかりますか?

三毛さんでした^ ^

  
別府の雪の朝。

そして前日夜のお月様。

  

蓋を開けたらこんな悪条件にもかかわらず、お客様沢山きていただいていて本当に感謝でした。

初日の国東のライブからまた来てくださった方もいました。

そしてこの一也百ホールのオーナーがとても素敵な方で、我々がこの明治の大事な建物に暗幕を張るごとくあれこれてんやわんやしていたのを、嫌な顔一つせず、丁寧に手伝ってくださり、本当にありがとうございました。

こんな風にあれもこれも一からしつらえて、過酷な状況にお客様が集うと、なんだか不思議な一体感が生まれる気がします。

   
    
 
この別府の前の日は去年と同じ会場のげんきの杜。

今回は3回目ですが、初回から来てくださってる方、前年来てくださった方、段々繋がりが増えていてとても嬉しいなと思います。

毎年暖かく迎えてくださる地域のお客様にも、NPOの主催の方々にも、八王子車人形の西川古柳さんを紹介したかったので、まずはそれが果たせました。

馬頭琴と人形浄瑠璃と映像のコラボレーション、そしてスーホの白い馬の演目ということもあり、早々に満席になってしまい、当日までお断りしていたようです。

このコラボレーション、三位一体といいますか、どれが欠けてももちろんだめだし、どれもが出せるもの全部出す!という熱血?笑

本当に何度やっても、ジーンとしてしまい、感動してしまう。

本当に全国の子供達に届けたい。

スーホの初日は、小学校でした。

   
   一部は馬頭琴。演奏とレクチャー。

二部は八王子車人形。

演目とレクチャー。

車人形の古柳さんは子供の心もつかむのがうまい。

一緒に仕事でまわると、いろんな場面で勉強させていただけるので、ありがたいです。

子供達、感じてくれたらいいんです。

どんなことでも。

古柳さんがレクチャーの時に、お人形の顔をぱかっと割れるものを見せてくれるんですが、みんなきゃー!!!ってこわがるんだけど、笑ってるんですよね。

それが大事だなと思います。

怖いんだけど、笑っちゃう。

そういう感覚ってすごくいい。

毎年、ほんとに悪ガキの子なのよ。でも学校公演の後で、家の人連れて一般公演にも来るって言うんだからびっくりだわ。と教えてくれた先生。

そういう子ってきっと感受性が強いんだろうな。

気に入るものがあってよかった。

わたしが小学生のときに、スーホを勉強した時は、とにかく白馬が死んでしまうのが悲しくて、むしろ嫌いだった物語です。

その思い出があるせいか、この物語を悲しい悲惨なものにしたくない。

それで終わらないように、でも悲しみは、悲しみの音。

怒りは怒りの音、恐怖もある。

子供達が感想で、馬頭琴の音が悲しかったり、怖かったり、美しかったりした。

って二年生の子が言ってくれました。

悲しみや怒りをこえて、何があるのか、

きっと子供達は白馬から受け取っているでしょう。

それがふとした時に支えになってくれたらどんなにいいかなあ。

この作品は、実は演者だけでなく、裏方スタッフも必要。

岡山公演の時は、古柳さんのお弟子さんが一人何役もこなして事なきを得ましたが、ええ。たぶん無いなりになんとかしてしまうひとですから、古柳さんは。

九州では、会場も、必要なものがあったりなかったり、裏方スタッフとして、主催の方々が本当に去年の11月から勉強会を開いたり、事前リハーサルをしたり、わたしが、スーホをやりたいです!と言ったことが、沢山の人を巻き込んだことになりましたが、やりたいです!と言った時というのは、やりたい一心で周りが見えていない。。。

仕方なく、引き受けてくれた方々が、大騒ぎしてしつらえてくださっている状況です。。

でも、流石は小学生の先生方。

オールマイティー。

おそらく普段、いろんな場面で、沢山の目と手を使っているのだと思います。

そしてなにより、練習と本番というのを知っていて、単に作業するのではなく、一緒に創り上げることができてしまうのは、小学校の先生っていろんなイベントでいろんなことしてるからですね。と思いました。

何より楽しんで関わってくださっているのが本当に感謝でした。

九州へ来た初日は馬頭琴ライブでした。

ちょうど前日、千葉で楽器の具合を見ていて、急に思い出した曲がありました。

それは高校時代、山奥の少人数の寮生活をしていて、みんなでよく合唱をしていました。その曲の中に

谷川を求むる鹿のように

というとても美しい曲があります。

メロディーも大好きで、卒業してからも度々口ずさむことはありましたが、馬頭琴で弾いたこともないし、ここ数年思い出したこともなかったのですが、急にやりたくなって、弾いてみましたら、明日やろう!

と思い、ピアニスト竹井さんに、これ、明日やりたい。

といつもの無茶振り。

で、前日だったもので、当然練習する間も無く、また九州について、空港からライブ会場まで直行して、もうちらほらお客様がいる中で、とりあえず一回合わせる。

その時に聞いていた女性の方がちょっと涙ぐんでいるようでした。

  ライブは一部は去年のクリスマスに初演した、音楽を挟みながらの朗読。

青い馬の少年。

朗読している合間にふと、波の音、ざざーざざーと聞こえてきます。

海の目の前の会場。

でもさっきまで、波の音まではしなかった。

今日は穏やかで空と海が繋がってミルク色。

波の音に心を委ねて朗読するのはとても心地がいい体験でした。

後でピアニスト竹井さんに、あの曲ひいてあのあたり朗読してた時に、急に波の音が聞こえたんだけど、不思議じゃなかった?ときいたら、竹井さんも同じところで波の音が急に耳に入ってきて、心地よかったと話していました。

ライブのあとで、少し涙ぐんでいた女性の方が話しかけてこられて、ライアーという小さな竪琴を弾いている方で、実はあの曲、大好きで、昨日久しぶりにあの曲をもう一度弾きたい!って楽譜探したところなんで、まさか今日聞けると思わないのですごく驚きました。と喜んでくださいました。

本当にこの仕事をしていて毎回思うのが、出会う人達と、場所によってたくさんのものをいただき、また経験を得ているなーということです。

今回の大切なもう一人の共演者。

この舞台をしないと再会できない方です。

  
なんだろう。

この愛おしさ。

人形じゃない。

子供達の感想にも、白馬を作ってくれて、ありがとう!とありましたよ。笑

 九州またくるね。白馬と一緒に!

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 舞台の頂点⁉︎- 2016/01/10 -

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あんな所で出来たんだから、もう世界中どんな所でもできる!

と五代目家元西川古柳さんがいいました。

この一月に九州へ馬頭琴✖️人形浄瑠璃✖️映像「スーホの白い馬」を演りに行くメンバーで稽古。

映像と音楽と芝居と、映像操作する人とのタイミングが難しいところなのですが、毎回やる箱によって、タイミングや芝居が変わらざるを得ない。

そんなこんなで、去年5月に君津で初演してから岡山、札幌と行ったわけですが、岡山でやった3公演の最終日が、私がここでやりたい。。

と言い出した、古民家カフェ。

ええ。

古民家カフェ。

おしゃれな感じありますよね。

古民家なので、土間もあるし畳もあるし、よくそこの土間でライブさせていただいたご縁でしたが、人形浄瑠璃と映像と音楽の、ホールでやる様に作られた作品でしたから、古民家カフェというのは、本当はそこでやろうとは思わないものです。

でも古柳さんの世界中まわった話をいろいろ聞いていると、この人はどんな所でもなんとかしてしまう人なんだな。と私の頭にはインプットされてしまったのでしょうね。

確かに、考えなくても、白馬さんがそもそもあの古民家カフェに入ったら、それで部屋いっぱいになるでしょ。

古民家に馬。の図。

厩。

  
問題はそれだけでなく、私はてっきりスクリーンのある土間が舞台になるのかな、と想像していて、古柳さんに、土間がでこぼこしてますけど、車人形大丈夫ですかね?

と聞いたんですよ。

もちろん、事前に確認していたわけです。

大丈夫だよ。

いつものことですが、古柳さんは軽くそう言いました。

なのに、当日現場入りしたら、えー!土間なの?ここはむりだなー。うーん。仕方ない。客席の一部でやろう。

そこは畳一枚くらいの舞台。。

そして、夏の暑い日。あ、ここクーラー無いんでした。。

白馬が登場したら、

白馬動くスペースありませんでした。。

  
写真で綴る古民家で人形浄瑠璃。

   
 

ところがお客様には大変な評判でした。

   
 それはそう。古柳さんの汗もかかるようなものすごい至近距離で芝居がみれるのですから。

その距離感と舞台の狭さがあり得ない感じだったと、古柳さんは振り返って、出来ると思わなかった。

あれを経験したからもう世界中どんな所でもできる!

と。

私はそれを聞いて、まさか古柳さんの長い世界中の膨大な舞台経験の頂点にきたのが、私がやろうと言い出した古民家だったとは。。。!!

と大変恐縮した次第でした。

懐かしく振り返った所で、

今月の九州公演に想いを馳せています。

さてどんな場所でどんな雰囲気が生まれるのか。

楽しみです。

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 甘い話- 2016/01/07 -

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優しくしてくださいね。

昨日のレッスンで去り際に生徒さんに言われた言葉。

おはようございます。

もう昼ですが。

体験レッスンの方が来るんですよと、いつもの生徒さんに話すと、「入ってくれるといいですね。優しくしてくださいね。」

私、怒ったことないはず。。たぶん。。

レッスンというと私は小さな頃より随分いろんな習い事してました。

一番はじめにした習い事は、バイオリン。

割と長く続いたのもバイオリン。

母が言うにはお友達の息子さんのバイオリンの発表会に二歳の頃連れて行ったら、大興奮して舞台に上がりそうになったので、好きなのかもと思って習わせたそう。

はじめに習った先生は、「美炎子ちゃん、あのねぇ。」と困ってるか少し怒ってるか笑ってるか、たぶんそんな先生の雰囲気しか覚えていない。

少し大きくなって久しぶりに先生に会って言われたのは、美炎子ちゃんはよくバイオリンやら弓やら忘れてきてお母さんに怒られてたね、というのと、バイオリンは左手で持つの。というと、右でも持てるよ!と言ってたと言われて、冷や汗。

その少し大きくなった時に習った別の先生は、声を荒げることは絶対ない先生でしたが、にっこりして「へたくそ。」と言ったり、レッスン始まって少ししか弾いてないのに、「練習やってないでしょ。

またやり直してきてね。」とすぐ終わったり、

細かく指示はしないのに、あの全身で聴いてる感じで、どう弾くべきなのか、何が悪いのかわかった気がする。

優しい初老の男の先生だった。大人になっているお弟子さんも子供の私達も一緒のアンサンブルを指揮して、一緒にヨーロッパ旅行も行った。

アンサンブルの名前はドルチェ(イタリア語で甘いという意味)

何しろ甘い響きが得意な先生で、優しく甘く、でも芯がある。

今になって自分の馬頭琴の演奏もわりとこの辺りを目指していることに気ずく。

お稽古にまつわる話はまだいろいろあるなー

先月の岐阜での本番の写真。

なかなか本番の写真が無い。

そりゃ自分は弾いてるのだから仕方ない。

   
   

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