父語録
「そういえばお父さん、ネクタイしてるの見たことないな。」
「体縛られるのいやだもの。」
そうだよね。私も指輪と腕時計が苦手ですが。
そもそも父は人生の中で冠婚葬祭に出たことがないと思う。身内含めて。
そんなの時間の無駄だと思うのだろう。
「単純だから、嫌なことはやらない。やりたいことだけやるの。」
父が住む近所にいきつけの喫茶店があり、そこと海辺ホテルのレストランと両方に通って仕事場にしている。
どちらも、パソコンの調子が悪いとマスターがなおしてくれます。
喫茶店には風変わりな若者も集まるらしく、それぞれ風変わりゆえに意見も相反するらしいのだけど、皆さん父には寛容なよう。
喫茶店では父はやりたい放題らしく、疲れると靴下脱いでソファーに横になっているらしい。
そんな父をみて、これでいいんだーー!
って思うらしい。
いいのだろうか?笑
だが父はホテルのレストランへ行くときはスーツを着て通う。
「ちゃんとしてないとホテルだからね。追い出されちゃうでしょ。笑」
だそうです。
さて、そんなことより、この瀬戸内の三日間。三箇所でライブを。
他ミニミニライブ一つと、子供の為のスーホの白い馬朗読と演奏では、元アナウンサーの山川建夫さんに朗読していただきました。
山川さん。
去年秋に仕事でご一緒して、その時から宇摩ちゃんっていう津軽三味線奏者がいてね。
と私に話していて、
宇摩ちゃんにも山川さんが、美炎さんていう馬頭琴奏者がいてね、と話していてお互い会いたかったのです。
春に父が倒れたというので、岡山へ行くと、宇摩ちゃんはなんと父の家からそう遠くない所に住んでいて、父の相方とも仲良し!
そこで父の家ではじめてあい、何故かお互い楽器を持っている。笑
そして、宇摩ちゃんの弾く民謡にあわせてみる。
みんなで、これいいねー!やろうよ!
とその場で盛り上がる。
ここまではよくある話しですが、宇摩ちゃんは本当にコーディネートしてくれて、今回のはこびとなりました。
私は幼少の頃より家にあった高橋竹山のレコードが大好きでよく聞いていたので、いつか津軽三味線とやりたかった。
日本各地の民謡と津軽じょんがらにあわせる。
その演目もとても勉強になるし、楽しい。
連続で演奏できたこともよかった。
リピートで来てくれたりして最終日は人が増えたのもありがたかったです。
中日のカフェでは人が入りきらずにお断りしたので、ぜひまた来てください!とメールまでいただきました。
父が通う整体の先生一家が中国から引き揚げていらした方達で、先生のお父様が日本語あまり話せない。
ライブに来たかったのだが、仕事があけられず、どうしても行けなかったというので、父をみてくれているお礼に演奏しに行きました。
子供達もお父様もいらして、それなら古い民謡を弾いたらもしかしたら知っているかもしれないと、知らなくても私の主に勉強している民謡は内モンゴル自治区のものが多いので、懐かしい感じがするかもしれないと思いました。
演奏をはじめると、お父様、一緒に歌ってくれました。
あー知ってるんだなーと思いながら、私も内モンゴルの風景がまたいつもとは違う感覚を伴って感じました。
馬の曲もとても楽しそうに聞いてくれました。
これはきっとお父様元気になるに違いないとおもいました。
夜に先生の奥様からメールがきて、あの後みんなで興奮して感想を言いあっていたら、お父様が大きな声で中国語で先ほどの曲を歌ったのでみな驚いて、みなで喜んでいます。ということでした。
また瀬戸内に行こうと思いました。
お世話になった方々、聞きに来ていただいた方々、宇摩ちゃんありがとうございました。
昨晩の父との会話から、え?若い頃人形劇に関わってたの?と知って今夜は晩酌の後で、それってどんなものやってたのか聞いてみました。
なんでも最初にテレビが出来た頃、はじめて人形劇をやることになって、台本を頼まれたんだそうで、当初の予定が数回の短いものだったのが、当時人形が動くだけで見る人は大喜びで評判が良かったので伸びに伸びて、お話もふくらましにふくらまして、前日に次の日の分を書き上げ、当日ぶっつけ本番でというのが当たり前の現場だったようです。
そんな現場にいたとは初耳。考えてみれば父が何してきたかよく知らない娘でした。
そんな父も娘が何してるのかよく知らなかったと思いますが。
似た者親子。 牛窓。 収穫したばかりのオリーブのアクを抜いて塩漬けにしたこの時期だけの初物。 はじめて食べましたが美味すぎです。
青いレモンも。 今日はとても素晴らしいお寺でコンサートでした。
住職が音楽やアートの人の心に与える影響と、アーティスト自身が心をみつめて精進しなければアートも生きてこないという事に気づいて、お寺でのコンサートやアート展を企画しているのだそうです。
本当にアーティストをサポートしてくれる方だと感じました。
こういう人や場所との出会いを作ってくれた津軽三味線奏者の宇摩ちゃんにも本当に感謝です。 日本の民謡に関われる喜びもあります。
彼女の声と音とまだ2日合わせられるのはとても楽しいし、楽しみです。
岡山牛窓。
山陽ってやっぱりこの辺にしかない風景だな〜
日本の田舎って田んぼ、畑、野山、海辺
なんだけど、地域によってやっぱり全然違うから面白い。
津軽三味線奏者の宇摩ちゃんに今年早春出逢い、早速彼女が岡山のライブをアレンジしてくれて今回来ています。
私の父の家が牛窓にあり、まずはそこに。
久しぶりに会うと、美炎子が来るからコンビニで世界の子猫という写真集を買っておいたよ。と、嬉しそうに渡してくれました。
孫の気分です。笑
まあ歳は94になるので見た感じも親子ではないかな。
子供の頃から仕事で日本中飛び回っていたので、帰るときは必ず駅の本屋で待ち合わせ。
旅のボストンバッグをなぜかいつもどっちかの肩にのせてアフリカの人みたいに持ち歩く。
だから遠くからでも、あ、お父さん帰ってきたな。とすぐわかる。
本屋に行って好きな本を何冊でも買ってくれる。
そのせいか、今でも私は本だけは値段を見ないで、見たとしても計算しないでたくさん買ってしまうのです。涙。
お互いの近況を語り合い、軽く一杯。
車人形さんというのがね、と話し出すと、血だねえ。と。
父も昔人形劇に関わっていたと、そういえばちらっと聞いたことあったっけな。
その辺はまた明日にでも聞いてみましょ。
今朝は早かったのでもう寝よう。
渋谷にて録音でした。
はじめの1時間で6曲とり、
つぎの1時間で20分の曲ともう一曲。
集中ーーな時間でした。
途中からバイオリンの佐久間さんも合流し、編曲を頼んだ木村くんも合流し、最初の1時間で6曲とった直後の私と竹井さんと今成さんは、なだれ込むようにして、その20分のファイブエレメントを演奏しました。
これが、また息の抜きどころのない曲だ。
木村くん、相変わらず録音は一月後だと勘違いしてるので、まあ来ないかと思ったら来てくれて、
とにかく弾ききった!いいんじゃない?今の。と全員が思ってるところに、
えーと、ここは、ここがこうだから、もっとこういう風に。
ここはもっとこうでお願いします。
と立て続けに。
木村くんは、大抵の録音がそうであるように、切り取り式で修正できると思ったらしい。
いえいえ。
全くのライブ録音です。
ノンストップです。
長い曲も。
すでに頭の中が真っ白になりつつあったので、考える事もなく、ではもう一回。
結果最初の録音よりうまくいった。
そして最後に残った一曲はバイオリンと馬頭琴のデュオ。
最初の頃に作曲した風と空のうたを、木村くんアレンジでバイオリンとのデュオがとてもかっこいい。
一発でとれた。
と思ったけど、とりおわった後に、録音の方が、今のとても良かったんですけど、チャンネルがどうのこうので、どうでしょうもう一回とっても?
と、とてもソフトにおっしゃるので、はい。
もう一度。
ふと、録音中にわずかに不思議な音がしたのを思い出し、それの事かしら?と思うも、その事は言ってないしな、まあいいや。
そしてもう一回。
結果二回目がとてもいいでき。
あとから、一回目の時に、木村くんの靴底が床に張り付いて、足上げようとして、ミシッと音がでたから、木村くん動けずにへんな格好で固まってたと、いう話を、その後次の用事でさっと帰った木村くんのいないところで聞き、もしかしてその音入ったから、録音の方がそれとなくやり直しを促したのではないかしら?と思えてきて、本当の事を言わなかったのは、ムカッと来ないように配慮されたのでは?
などと推察。
どっちにしろ、来てくれた木村くん。
あなたのおかげでいいのがとれたと思います。
エネルギー切れたみなでカレーを食べて、お茶を飲んで脱力。
もう動きたくない。
と思っていて、ふとなぜか文化村を思い出し、スマートフォンで検索すると、「リスボンに誘われて」という映画があと15分後にやっている。
ちょっと行ってくる!お疲れ様でした!
とさっきまで返事もろくにしないようだったのに、皆を後にして映画館。
どんな映画か全く知らないけど、なんか急に見たくなった。
題名からするに気楽な一人旅かと思って、これで心を軽くして帰ろうと思ったら、最初からん?
この映画は・・
革命を生きた人達の圧倒的な映画でした。
途中何度目をつぶって耳を塞いでできれば上着を被りたかったけど、すごくおかしな人になるのでがまん。
なんで私はこの映画を見ささられているのだろう?と思いました。
まだ消化できてないけど、終わったと思うと、いや終わってないでしょ。と突きつけられることがこの所多い。
そういうことなんだろうな。
できた。
と思うとその先が見えたり、できてないところが現れたり。
その繰り返し。
表現したことはその瞬間だけで、全て終われば過去のもの。
はじまったら終わりのない世界。
そして山手線でぎゅうぎゅうに押し寿司のようにおされて、今帰途についてます。
あなたの色に染まりたい ってセリフありましたっけ? 違うかな。 今日は明日の録音のリハーサル。
今年7月の美浜音楽ホールでの新曲ファイブエレメントのCD製作です。
馬頭琴美炎とピアノ竹井美子、バイオリン佐久間聡一、ドラム今成英樹。のメンバー。
ファイブエレメントの曲は珍しくオリジナルの中でも20分という長さなので、そのくらいの長いの、弾いていて面白いです。
でもホワイトバッファローも7曲から成り立っているから少し近いかしら。
佐久間さんとオーケストラや指揮者にまつわる話ができて面白かったです。 音楽ってやっぱり言葉の世界とまた違うから面白い。
音楽は、音よりも映像に近い気がしています。 音の世界なんだけど、音の世界とまた違う。むしろ私の感覚では映画。
音の世界だったら気持ちいい音はむしろマッサージに近い感覚。 その要素は多分に重要でもあるけれど
、音楽といったら悲しみ喜び、甘さ辛さ、究極には曼荼羅の世界そんなふうに表現が可能なんじゃないか。
曼荼羅のマも表現できてはいませんが、人間と同じでいろんな引き出しがあったほうがより世界と近くなる気がする。
また何言ってるか少しわからなくなってきたところでおわりにします。