2014
岡山牛窓。
山陽ってやっぱりこの辺にしかない風景だな〜
日本の田舎って田んぼ、畑、野山、海辺
なんだけど、地域によってやっぱり全然違うから面白い。
津軽三味線奏者の宇摩ちゃんに今年早春出逢い、早速彼女が岡山のライブをアレンジしてくれて今回来ています。
私の父の家が牛窓にあり、まずはそこに。
久しぶりに会うと、美炎子が来るからコンビニで世界の子猫という写真集を買っておいたよ。と、嬉しそうに渡してくれました。
孫の気分です。笑
まあ歳は94になるので見た感じも親子ではないかな。
子供の頃から仕事で日本中飛び回っていたので、帰るときは必ず駅の本屋で待ち合わせ。
旅のボストンバッグをなぜかいつもどっちかの肩にのせてアフリカの人みたいに持ち歩く。
だから遠くからでも、あ、お父さん帰ってきたな。とすぐわかる。
本屋に行って好きな本を何冊でも買ってくれる。
そのせいか、今でも私は本だけは値段を見ないで、見たとしても計算しないでたくさん買ってしまうのです。涙。
お互いの近況を語り合い、軽く一杯。
車人形さんというのがね、と話し出すと、血だねえ。と。
父も昔人形劇に関わっていたと、そういえばちらっと聞いたことあったっけな。
その辺はまた明日にでも聞いてみましょ。
今朝は早かったのでもう寝よう。
2014
渋谷にて録音でした。
はじめの1時間で6曲とり、
つぎの1時間で20分の曲ともう一曲。
集中ーーな時間でした。
途中からバイオリンの佐久間さんも合流し、編曲を頼んだ木村くんも合流し、最初の1時間で6曲とった直後の私と竹井さんと今成さんは、なだれ込むようにして、その20分のファイブエレメントを演奏しました。
これが、また息の抜きどころのない曲だ。
木村くん、相変わらず録音は一月後だと勘違いしてるので、まあ来ないかと思ったら来てくれて、
とにかく弾ききった!いいんじゃない?今の。と全員が思ってるところに、
えーと、ここは、ここがこうだから、もっとこういう風に。
ここはもっとこうでお願いします。
と立て続けに。
木村くんは、大抵の録音がそうであるように、切り取り式で修正できると思ったらしい。
いえいえ。
全くのライブ録音です。
ノンストップです。
長い曲も。
すでに頭の中が真っ白になりつつあったので、考える事もなく、ではもう一回。
結果最初の録音よりうまくいった。
そして最後に残った一曲はバイオリンと馬頭琴のデュオ。
最初の頃に作曲した風と空のうたを、木村くんアレンジでバイオリンとのデュオがとてもかっこいい。
一発でとれた。
と思ったけど、とりおわった後に、録音の方が、今のとても良かったんですけど、チャンネルがどうのこうので、どうでしょうもう一回とっても?
と、とてもソフトにおっしゃるので、はい。
もう一度。
ふと、録音中にわずかに不思議な音がしたのを思い出し、それの事かしら?と思うも、その事は言ってないしな、まあいいや。
そしてもう一回。
結果二回目がとてもいいでき。
あとから、一回目の時に、木村くんの靴底が床に張り付いて、足上げようとして、ミシッと音がでたから、木村くん動けずにへんな格好で固まってたと、いう話を、その後次の用事でさっと帰った木村くんのいないところで聞き、もしかしてその音入ったから、録音の方がそれとなくやり直しを促したのではないかしら?と思えてきて、本当の事を言わなかったのは、ムカッと来ないように配慮されたのでは?
などと推察。
どっちにしろ、来てくれた木村くん。
あなたのおかげでいいのがとれたと思います。
エネルギー切れたみなでカレーを食べて、お茶を飲んで脱力。
もう動きたくない。
と思っていて、ふとなぜか文化村を思い出し、スマートフォンで検索すると、「リスボンに誘われて」という映画があと15分後にやっている。
ちょっと行ってくる!お疲れ様でした!
とさっきまで返事もろくにしないようだったのに、皆を後にして映画館。
どんな映画か全く知らないけど、なんか急に見たくなった。
題名からするに気楽な一人旅かと思って、これで心を軽くして帰ろうと思ったら、最初からん?
この映画は・・
革命を生きた人達の圧倒的な映画でした。
途中何度目をつぶって耳を塞いでできれば上着を被りたかったけど、すごくおかしな人になるのでがまん。
なんで私はこの映画を見ささられているのだろう?と思いました。
まだ消化できてないけど、終わったと思うと、いや終わってないでしょ。と突きつけられることがこの所多い。
そういうことなんだろうな。
できた。
と思うとその先が見えたり、できてないところが現れたり。
その繰り返し。
表現したことはその瞬間だけで、全て終われば過去のもの。
はじまったら終わりのない世界。
そして山手線でぎゅうぎゅうに押し寿司のようにおされて、今帰途についてます。
2014
あなたの色に染まりたい ってセリフありましたっけ? 違うかな。 今日は明日の録音のリハーサル。
今年7月の美浜音楽ホールでの新曲ファイブエレメントのCD製作です。
馬頭琴美炎とピアノ竹井美子、バイオリン佐久間聡一、ドラム今成英樹。のメンバー。
ファイブエレメントの曲は珍しくオリジナルの中でも20分という長さなので、そのくらいの長いの、弾いていて面白いです。
でもホワイトバッファローも7曲から成り立っているから少し近いかしら。
佐久間さんとオーケストラや指揮者にまつわる話ができて面白かったです。 音楽ってやっぱり言葉の世界とまた違うから面白い。
音楽は、音よりも映像に近い気がしています。 音の世界なんだけど、音の世界とまた違う。むしろ私の感覚では映画。
音の世界だったら気持ちいい音はむしろマッサージに近い感覚。 その要素は多分に重要でもあるけれど
、音楽といったら悲しみ喜び、甘さ辛さ、究極には曼荼羅の世界そんなふうに表現が可能なんじゃないか。
曼荼羅のマも表現できてはいませんが、人間と同じでいろんな引き出しがあったほうがより世界と近くなる気がする。
また何言ってるか少しわからなくなってきたところでおわりにします。
2014
ちょい向こうは晴れているのにダーッと大雨が降ってきた海を目の前にした不思議な朝。
本日朝一で千葉の富津にて、東善寺様の落慶式で奉納演奏させていただきました。
ベランダから釣りができるくらい海が目の前のホテルの一室をわざわざ控え室におさえていただいて、ピアノの竹井さんと朝から今日は帰りたくないね。と。笑
竹井さんに、お茶飲む?
と聞かれて、
お茶飲む!
と自分でもハッとするくらい真剣に大きな声で言ってしまい、2人でタガがはずれたように笑い転げました。
朝早すぎたかな?
本番前にさっくり晴れてみるみる眩しい日差し。
新しいお堂は木の匂いも清々しく、海からの爽やかな風と大雨の後の眩しい日差しが、祝福されているなーと感じました。
奉納演奏の後に海の幸をいただき、この辺ではカワハギが主流だそうで竹井さんと無言になって魚を食べました。
最近あさのあつこの時代小説をよく読んでます。けっこう剣士ものが多く、剣の道も音楽の弓と通じるものがあったりするなーと思います。
特に本番では、本番でしか感じないもの。本番でしか会得できないものがある。
竹刀と真剣が違うように、練習と本番は別物ですね。
あさのあつこさん。以前演奏で舞台が一緒だったのに、その時は読んでなくて、今だったら間違いなく会えて喜んだのにな〜。
聞いてみたいこと沢山あるなー。
2014
たしか3歳の時に七五三で着物を着させられて大泣きして嫌がったので早々に脱がせられて以来私は着物を着たことがない。
この仕事をするようになり、衣装を考えるようになって、始めは成り行きでモンゴルの民族服を着ていたのだけれど、似合わない。
そんな時にはじめて感動する日本の着物に出会う。
それが宮崎県の綾町に綾の手紬染織工房を構える秋山眞和先生。
綾というと宮崎県の天然照葉樹林で有名な町。
以前その工房に演奏で呼ばれて行きました。
秋山先生の紡いで織る着物の展示会で沖縄の久米島にもコンサートで関わらせてもらい、着物を見るたびに龍の鱗だったり、蛍の乱舞だったり、綾の大自然を垣間見て感動していました。
秋山先生の着物は日本古来から伝わる小石丸という宮中で保護され飼育されている蚕を譲り受け、桑畑からご自分で管理され、蚕を飼育し、上質でも細い大変な糸を紡いで天然素材で染色し、手機で織る。
文にするとそうでもないが、実際は大変な事だ。
工房を隅々まで見せてもらい、桑畑にも行き、桑を大釜で茹でて染めたり、桑の実を収穫してジャムをつくったり、細かい細かい設計図を描いてそれを元に織る工程をみたり、藍染をさせてもらったり、いろんな経験をさせてもらいました。
で、その秋山先生が昨日伝統文化ポーラ賞の受賞式で上京されるということで、親しい方々とお祝いの会があり、そこへ出席して演奏もさせてもらいました。
なんかおかしいなー。
どうしても途中から丁寧な言葉遣いが似合わないような気になってしまいます。笑
いや。秋山先生はすごい人だし、作品は本当に感動するんだけど、あまりに気さくな沖縄のおじちゃんにしか思えないのであります。
気さくな人の所にはまた風変わりな気さくな人達が集まるな。というのが昨日のお祝い会の感想。
工房で作務衣を着ている姿しか印象にないので、受賞式の写真をみてやっぱり着物姿はかっこいいんだなー。奥様もかっこいい。秋山先生に織物の事を聞いても、こんなの誰でも出来ますよ。しか言わないけれど、奥様は本当に詳しくわかりやすく解説してくれます。
あーまた綾に行きたくなりました。
今度は山にもう少しゆっくり入りたいな。
秋山先生の作品を見ていると、先生の子供のような目が綾の大自然の何を捉えているのか、その目の奥に宿る先生の魂と綾の大自然の魂がどんな風に巡りあって、どんな風な反応をしたのだろうか、垣間見るような想像するような、そんな気になります。
馬頭琴は両脚を開いて挟むので着物は着れない。
その前にこれだけ手のかかった高価なものは買えない。というのもありますが。
でも素敵なショールや、藍染の手紡ぎの小物もあります。
日本橋MITSUKOSHIでもよく展示会していますので、興味ある方はぜひ。