2015
ここ数日風が強い。
夜ベッドにもぐりこんで、窓ガラスが風に叩かれている音を聞き、向こうの林が風で唸っているのを聞いていると何だか自分が幼い頃に戻った感じがする。
マザーグースのレコードが家に何枚かあって、大好きでよく聞いていた。
ダークダックスとかが日本語で歌っている。
その中にコマドリのうたがあって、
風が強く吹いてます
そしたらコマドリどうなるの?
かわいそうなコマドリさん
そんな感じの歌詞だったと思うのだけど、風が吹いている夜はその歌が思い浮かんで、コマドリはどうしているだろうか?と想像をめぐらす。
自分には風が吹いても倒れない家があって、食べ物を食べて満たされ、暖かい布団の中で外の風に聞き耳をたてる事ができる。
ふと幸せだということを感じるとともに、
外で風にあたるコマドリはどうしているのだろう?
もし自分もそうなったら、どんな感じだろう?という想いが同時にくる。
コマドリはちゃんと木のむくろの中で休んでいるかもしれないし、風に弄ばれているなら、ねぐらにたどり着くのが遅かったのかもしれない。
コマドリはどうしているだろう?
という想像力と、コマドリが少しでも寒くないように。そう祈る気持ち。
少しの想像力と少しの祈り。
それを引き出すのもまた音楽の一つの要素のような気がしています。