2014
ラジオ、テレビ、新聞の取材はそれぞれなんとなくテンポがあって、だいたい予測のつくテンポと質問というのがあるのですが、昨日の棚田ではとても個性的な方々に取材されとても興味深い1日でした。
大手新聞の方は、テンポも良くて王道の質問をされ、その中に今の質問いいですね!というのをポンと入れたりして流石です。(その面白い部分が記事になるかは別として)
独特のテンポと間を持つ方もいて、ん?という瞬間も多々あり、後からあの方は有名なんですよ。笑。と聞いて主催の廣田さん夫婦と一同納得。
一陣が去ってうまい具合におにぎりを頬張り終えた所でケーブルテレビ。この方のぶつけてくる質問が受けたことのないものでした。ドキュメント番組?いや、確かニュースの一部でしたよね?という確認が頭をよぎりましたが、とても真剣かつ心から質問されているので、棚田の真ん中で宙を見つめながら、そこに答えがある?
・・・
でも答えているうちに、あーそっか。自分はそう思ってたんだなーというのもチラッとあったりしました。
美炎さんのCDを夜一人で聞くことがあるんですけど、ときおりふと寂しくなったり、旅に出たくなったりするんです。なぜなんでしょうか?とじっと見つめられて言われたら、なぜでしょう・・・・?誰か教えて。
と言う訳にはいかない。
そのあとまた、ピクニックに来たような感覚で、棚田の主、しげるさんも加わり井戸端会議みたいな感じで、ときおり思い出したようにメモするので、あ、これ取材なんだ。というような独特スタイルを持った記者さんも来たりして、その日は7社来てくれたのですが、皆さん一様に、コンサート来ますね!と笑顔で、ほんとにここが気に入ったから来るよ!と仕事でない人も休みとって来てくれるというので、棚田マジック!!今日出演してくれたたくさんの赤トンボありがとう!気持ちのいい風をおこして演出をしてくれた風さんありがとう!でした。
もちろん、「ヒロクラフト自慢のよその田んぼ」と公言する(笑)主催の廣田さん夫婦の人柄と棚田の主しげるさんがあまりにも気取りなく自然で素敵なので、つい皆さんまた来たくなるんです。
ふと気づくと4.5時間棚田にいて、よく喋り、笑い、弾いたので廣田さん夫婦がお馬さんの所に連れていってくれた時にはエネルギー切れでした。
お馬さん達はというと、ご飯ご飯ちょうだいちょうだい 、と前足でダンダンダンダン!と催促。今日はもう仕事は終わったんだからねー。お愛想しないよー。
あ、ごめん。お腹空いたよね。私もだよ。と切ない気持ちでお馬さんの前足ダンダン!を見つつ、お仕事と関係ないフレンドリーな犬と猫と鶏とヤギが、来たのね!来たのね!遊んで!撫でて!というのにちょっと慰められ、ここはゆっくり来たいなと思いました。
たくさんの方に主催の廣田さん夫婦と棚田の主しげるさんと馬頭琴美炎とどういう馴れ初めで、なんで四回も続いてるのか何度も聞かれるうちに段々皆細かい記憶を辿りだして、それぞれの思ってた事とか、改めて聞いて面白いひと時でもありました。
中でもしげるさんの話しで、こんな山の奥の棚田に人が来るわけないし、コンサート?ととても半信半疑であり、まず私も自然の中で弾くのは大好きですが、田んぼ?草原じゃないしな、イメージが?水張ってて畔で弾くのか?お客さんは田んぼの中??
とにかくまずは企てた廣田さん夫婦も、やっぱり棚田は、自慢のよその田んぼだけど、コンサートは野原でやった方がいいんじゃないかと皆が皆??と思いながら、野原で音を出してみると、しげるさん曰く、鳥肌が立ち、これはいいな。皆にも聞かせたいなと思ったと言い、音を、聞いて椅子を持って家から出てきたおばあちゃんがいて、野原でやりましょうか!という流れにもなりつつ、とにかく棚田見てもらいましょうと、しげるさんを抜かして皆で移動。
山の中の道をしばらく行った所で、急に視界が開けたと思ったら谷底に拡がる棚田。そして真ん中に、石舞台。何この待ってたような素晴らしい造りは!とにかく石舞台に登って音を出してみると、何このどこまでも音が伸びる感じ。
その瞬間、やるなら絶対ここでしょ!
でも廣田さん夫婦は、棚田まで来れないお年寄りの為に一部を野原で。2部を移動して、棚田で。という考え。私としては無理してでも棚田の音を聞いていただきたいなと思ったが、歩けないお年寄りの方もいるのだろうと、同意。しげるさんはというと、廣田さん夫婦が棚田の音、素晴らしかったよ!という話しを、また廣田さん夫婦のおだて上手が始まったと、思っていたらしい。
そして迎えた第一回のコンサート。
野原に集まったたくさんの人。前回しげるさんに聞いてもらった時は人がいないので音が伸びましたが、吸収され具合が半端ない。ある程度覚悟していましたが、どうしたら響くか、もう一生懸命弾いたわけです。途中お昼のサイレンと重なりながらも(泣)
しげるさんは、あれ?何かこの前聞いたのと音が違う。と思っていたそうで、棚田に移動するのがますます心配になっていたようです。
そして棚田での第二部。
ほんとに嬉しかったです。音が気持ちよく青空に溶けていくので。
さっきの苦労が嘘のよう。
しげるさん、とても感動してくれて、山の上に移動したり、畔に移動したり、いろんな場所で聞いて音の違いを楽しんでくれたようです。
そして、打ち上げでしげるさんと仲のいい村の方に、素晴らしかったね!でも美炎さん一部の野原では、手を抜いて弾いてたんじゃない?と言われました!!トホホ。
というわけで、二回目からはがっつり棚田コンサートに落ち着いたのです。
廣田さん夫婦、しげるさん。梅平地域の人たちに会いに来て下さい。皆さんとても楽しい人達です。
そして山の棚田という丸い空間で音の拡がりと自然との共演をゆっくり楽しんでください。
あ、でも9月23日のクリッパーライブもよろしくお願いします!(東京駅より京葉線で40分。千葉みなと駅徒歩一分)
お待ちしています。