馬頭琴奏者 / 美炎 miho 公式サイト
馬頭琴奏者 / 美炎 miho 公式サイト

 2つの映画- 2022/11/20 -

Category : BLOG

ぽっかりと雨で無くなったの今日の演奏。

こんな日を無駄にはできん。

昨日はなんせ奇跡だった。

ワタシ的に。

海浜幕張の日本庭園、美浜園での灯ろうまつりで昨日はパーカッションの前田仁さんと演奏した。

本当は今日もだったが雨で中止。

そもそも美浜園と繋がったのも奇跡的だったのだけど、灯ろうまつりでの演奏は灯ろう見に来た人が通りすがりに耳に聞こえた音楽として、BGMとして挑もうと思っていたし、誰も足をとめてくれなくとも、なんか音楽があって心地よかったなと思ってくれたらそれでよし。

と思っていた。

灯ろうまつり✖︎コンサートというイベントならまだしも、色んな催しがあるうちの一つだったので、始まる前からお客さんの人だかりが、セッティングしてあった場所の前にいつのまにかできて、みんなしーんと待っているのには正直焦って、前田さんとどうしたのこれ?大丈夫か?私たち?!とオロオロしていたのであった(笑)

急遽プログラムを変えてMCも挟みながら、つまりは普段のコンサートのような感じで始まった。

しかし、一曲、一曲と進むにつれてなるほど。馬頭琴とはこういうものか。という感じに納得した人たちが灯ろうのエリアへと移動していくだろうと思っていたのだが、皆さん立ったまま動かずにずっとそこに居てくださるので、私たち座ってるけど、夜の暗がりの中で少しは寒く、立ったまま聞いてもらうのが申し訳なく、非常にMCが早口になっていた。

逆に離脱する人が出ないのがあのドキドキするゲーム黒ひげ危機一髪みたいなソワソワした気持ちになってしまって、どうなの?本当に情けないわ。わたし。

2回目は気を取り直して、でも今度こそ人は集まらないに違いないと思ったので、1回目のように時間の前に人が集まり始めた時には、やっぱりソワソワとしてしまうのでした。

でも腹をくくって、むしろこんなにして最後まで聞いてくれる事に感動していました。

終わって美浜園の方と少し話をして、まさかこんなに皆さん集まって聞いてくださるとは思いませんでした。と言うと、正直私もそう思っていました。とおっしゃっていたので、やっぱり何か奇跡が起きたのでしょう。

中には12月23日の美浜文化ホールでの自主企画コンサートのチラシを千葉市内にチラホラと置いてもらったりしていたどれかを見た方が、チラシに惹かれて検索してくれたらしく、YouTubeや他のコンサートでの衣装の事も言及してくださり、ああ、そんなふうに全く知らない人が一人、一人と繋がってもらえることの有り難さを実感しました。

この美浜文化ホールのコンサート、チケットは本当に何かをやって一枚。もう一つ何かをやって一枚というふうに、一つ一つ一歩一歩重なっていく事が実感できて、どーんと売れるわけでは決してないのですが、その一枚の有り難さを噛み締める日々です。

話がそれましたが、

そんなわけで今日は無駄にはできないと、休みができたパーカッションの前田仁さんを誘ってポレポレ東中野の映画館に村上浩康監督の「たまねこ、たまびと」を見に。

なんと私は今月23日(水・祝)の上映の後に村上監督とトークショーするという。

たまねこの映画のことはまた後ほど書きます。

ふとTwitterで目にした記事。

高校時代の友人が出ていて、ポレポレ東中野で舞台挨拶したという記事を目にして、え!!ってメッセージを送る。

なんで言ってくれないの?と半ば文句。

すると彼は監督が出れなくなって急遽出たんよ。明日も。みたいな事を言うので、あしたも?!

明日ポレポレ行くんだけど!

と言う事で、もう一本映画を見る事に。

「百姓の百の声」

柴田昌平監督

ここに農文教と言う存在が紹介される。

紹介されるというよりは、農文教の紹介によって監督はさまざまな百姓の人たちと出会い、この映画がうまれている。

この農文教が出している現代農業という月刊誌の編集長が高校時代の友人石川啓道。

映画の冒頭の方に農文教の職員がスクーターに乗って農村を走るシーンがあるのだが、これを見ながら私は、あっヒロだ。と思った。

彼が大学卒業して農文教に就職して、一年か二年かした頃に電話がきて、とにかく!!面白い仕事なんだよ。スクーターで全国の農家まわっておじいさんの話とか聞くんだよって、こんな話があったとかイキイキと話ていて、私はそれを聞きながら、高校時代と何も変わらないじゃんと思っていた。

そう。彼とは高校時代に授業サボって一緒に農家行って農家の人の話聞いたりしていたのだから。

こんなに変わらない人間も珍しいなというくらいヒロはそのまま今に至る。今日も舞台挨拶で、農家のおばあさんが虫のことをイキイキとして話すのを聞いて、面白かったと言う話をやっぱりイキイキと話していたから。

映画の内容には触れないが、日本に暮らしお米や野菜を食べている人全員に見てほしい。

いまの農業をしっかりと分かりやすく伝えながらも本当に魅力的な百姓の人たちと彼らが生み出す知恵を見せてくれることで希望がもてる。

もう一つ思い出したが、その電話の中で高校時代自然農法に傾いていた我ら。農家をまわるうちに考えが変わったといって、農薬はね、必要なんだよ。って私に力説されても。と思いながら、いやでも私自分が食べるなら虫食ってていいから農薬使ってないやつ食べたいし買って応援したいと反発しながら、うん。でもね、西郷ちゃん、と言って懇切丁寧に私に説明してくる。

正直面倒になってへー。とかほーとか。適当に相槌うっていた記憶が蘇る。

でもヒロはいつのまにかそんな事も超越した日本という土地を、百姓の叡智を生かし、守り、育てるという仕事をしていた。

農文教すごい。

現代農業買おう。

いや以前にヒロを呼び出して、棚田コンサートを取材してくれと頼んだ事があった。その時現代農業買ってみてなにこれ?こんなに面白い本なの?農業やる人だけ読むのはもったいない。って思ったのだった。

さて本題に入ります。

「たまねこ、たまびと」

村上浩康監督

ちょっとまって。どこから話し始めていいか分からない。

何がきっかけだったかもはや霞。

でも多分ことの発端はTwitter。

割と遅くにはじめたTwitter。始めてすぐになぜか新宿にあるベルクというお店の投稿と繋がって面白そうだとフォローしたのが本当に最初のきっかけかもしれない。

そのベルクでホームレスの人の写真展をやったりしているのが素敵と思って、行ってみたいと思ったのが最初の興味だったと思う。

ちなみに私は学生時代に歩く旅にハマった時があって、先述のヒロとはこの歩く旅仲間でもあり、行っていた高校の山形小国町から東京駅まで一緒に歩いて帰ったり、青森から一緒に山形まで歩く旅に出たりしていた。

青森からの旅では山側と海側とどっちを進むかで意見が割れて、お互いにこいつは言い出したら聞かない。と分かっていたのですんなり別れて別々の道を行った。

そのせいで?!寝袋だけ持ち歩いていた私は夜寝るところに苦労して、少しでも町に入ると余計に寝るところが難しく、旅していてもほとんど意識は今日の安全に寝るところを探していた。

それで時には小屋とフェンスの隙間に眠ってみたり、峠の上に道具置き場として置いてあった車の中に寝てみたり、今考えるとほんと。。

そんな時に身に染みて野宿は難しい(山行とは別)と思ったのでそれ以来どうもホームレスの人たちが気になるのでした。

そのベルクで小西修さんの多摩猫写真展をやるというので見に行った。

何の気はなしに。

私は能天気に多摩川で暮らす猫は自然の中でのびのびしてそうだとか思っていた節があった。

子猫は子供の頃に何度も拾って親にうちにはもう猫が沢山いるでしょ!と怒られては秘密裏に段ボールで団地の空き地で飼ってみたりと覚えがあるのだが、三年も帰ってこなくてふらりと帰ってきた家にいた雄猫のことを思い出すと、成猫は自然があれば生きていけるとどこかで思っていた。

それで小西さんの写真をみてそこに書かれている猫の紹介文を読んで頭をトンカチで思いきり叩かれた。

そしてそこには猫だけでなく、ホームレスの人たちの暮らしと猫とのつながりも書かれていて、私は一気にこの小西さんは何者なのかと興味をひかれた。

その写真と文だけでは小西さんはとりあえず多摩川の猫を撮る写真家であることしか分からなかったのだが、何か強烈に惹かれていた。

Twitterでたぶんその衝撃をつぶやいたらなんと小西さんがフォローしてくれて、それから小西さんが村上監督の映画「東京干潟」のトークショーに出ると投稿で知って村上監督との映画とも出会うのだった。

その時とにかく小西さんという人は写真家どころじゃなくて、という事が分かりこんな人がいるんかいというのが自分の中ではかなりの衝撃だった。

東京干潟の映画が面白くて村上監督の「蟹の惑星」そして、「流れ」私も高校時代に山形の学園のあった村がダム問題に揺れていて、ダムに反対する村の人たちの話を聞いてまわった事があったので川の話は非常に関心があった。

話が面白くて村上監督の主宰する映画の作り方?!みたいな講座にまで出席した。

そう私は

ただの村上監督ファンと小西修夫妻のファンなだけなのに。

他の人が出演している監督とのトークショーが面白くて東京干潟や蟹の惑星は何度も通った。

「たまねこ、たまびと」もそんなつもりで楽しむはずだったのに。

と恨む気持ちはおさえて、23日(水)は映画見た人達の余韻を感じながらまず演奏しようと思います。

できればそのまま弾いておわりたい。

小西さんがどういう人なのか、映画の内容や、小西さんとのその後は今ここでは書くのやめておきます。

相変わらず横道にそれましたがほんとに最初のきっかけだけ紹介。

「たまねこ、たまびと」みてください。

今日は私は2回目でしたが、2回目に発見した事がありました。

1回目は見逃していた。

やっぱり映画は2度3度見るのがおすすめ。

23日が終わったらまた改めて映画や小西さんのことを書こうと思います。

追記

今晩bayfmの番組THE FLINTSTON に以前出演したのですが、今度の美浜文化ホールでのコンサートを紹介していただきました。

イベントページ

番組イベントページ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Copyright © 2024 馬頭琴奏者 / 美炎 miho 公式サイト. | Creative by Works-Yui