2024
2024
エルダーフラワー
IKEAでエルダーフラワーのシロップが売っていてマスカットの風味がする爽やかな初夏を思わせる味わいがとても好きだった。
エルダーフラワーという曲を作曲したのが確か一昨年の終わり頃。
ザリガニの鳴くところという小説が話題になり、私も一気に読んだ。
湿原の描写がとてもリアルで作者が生物学の専門家であったことが納得できる内容だがミステリーの要素もあり、グイグイと引き込まれて最後はなかなか衝撃的な終わり方だ。
弱いものには弱いものの生き延びる方法がある。そんなことも思うようなストーリー。
その物語からこのメロディーが浮かんだ。
題名は流石にザリガニの鳴くところとつけるわけにはいかず、何かいい題名がないかなと考えていた時に、エルダーフラワーという言葉が頭に浮かんだ。
たまにあることなのだが、後から理由を探す。
まずはその音が気にいる。
エ ル ダー
気に入ったのでもうその題名をつけることはほぼ決まったのだが、理由がいる。
そこでググる。
世界最古のハーブといわれる。
ほうほういい感じじゃない?
欧米ではとてもポピュラーなハーブだが、冥界との堺をつかさどる、庭に植えたら悪いことが起きる、魔女の木、etc
出てくる出てくる謎めいた逸話が。
これで題名は決まり。
不思議とザリガニの鳴くところの主人公の女性とエルダーフラワーが重なる。
可憐な白い花を咲かせ、ハーブとしてとても有用でポピュラーな一面があるのが表。
魔女の木として忌み嫌われる面があるのが裏。
PVを撮るとすぐに思ったわけではなかったのだが、ちょうどフランスに行くことがありPVを撮ることにした。
滞在したアンジェのルモアンさんのワイナリーは古いシャトーだし、リヨンから田舎へいったところのシルビーの家の周りは自然に溢れたところ。
その2箇所で撮影した。
さてそこから一年経ってしまった。
映像をみて色々懐かしい気持ちを味わいながらの編集。
あれからドラムの前田仁とポラリスという馬頭琴ユニットを組んで、自分たちでPVを製作するという流れになってきた。
それ以前のプロに撮ってもらったものはもちろん壮大で今でも本当に頼んで良かったと思うし(色んな幸運が重なって予算がついた)
予算がないから諦めずに、自分たちでやってみようかという気持ちになり、手探りではあったがけっこうそれも楽しい。
今年になってからの新曲「生まれてきた全ての馬達へ」こちらも今撮影中。
前回のブログでこの成り行きを書いていて、現役の競馬の馬が走っているシーンも撮りたいなどとのたまっていたが、なんと撮れることになりそうだ。
初秋完成目指してますのでこちらもお楽しみに!
美炎馬頭琴YouTubeチャンネル↓
登録よろしくお願いします!
https://youtube.com/@mihomorinkhuur1704?si=pwXDKGZ93hH_kxzV
コンサートインフォ♪
○9月7日土曜日
セシオン杉並
セシオン杉並祭ふれあい音楽会
開場12:30
開演13:00
入場無料先着300名
13:00〜13:45 馬頭琴コンサート
14:00〜14:40 生演奏とアニメーションで贈るホワイトバッファローの伝説
セシオン杉並
杉並区梅里1-22-32
TEL03-3317-6614
○9月10日火曜日
八街市議会コンサート
詳細後日
○9月14日土曜日
ハーモニープラザワンコインコンサート
風のうた ポラリス
開場13:00
開演13:30
蘇我CCハーモニープラザ分館ハーモニーホール
一般500円
小学生以下100円
TEL043-270-5619
○9月21日22日
祈り九州ツアー
21日はじまりのうた
大池公園親水テラス
11:00〜11:30
投げ銭Live
21日時をつなぐ物語
上毛町立体育館ループアリーナ
15:00〜16:00
大人2500円
子供1000円高校生以下
22日ホワイトバッファローの伝説
アニメーション付き
リル・ドリーム中津市宮島町7
14:00〜2時間
3500円
TEL090-9657-1066クマガイ
○10月5日土曜日
アサバアートスクエア
米本久美子原画展ホワイトバッファローの伝説Live
16:30start
一部馬頭琴Live
二部ホワイトバッファローの伝説
アニメーション付き
予約3800円当日4300円子供2500円
チケット予約美炎 info@miho-batokin.com
アサバアート harushima1210@ezweb.ne.jp
10月3.4.5よねもとくみこアクリル画展
アサバアートスクエア
11:00〜17:00入場無料
ホワイトバッファローの原画等
神奈川県横浜市金沢区金沢町205
○10月6日日曜日
土のうえ空のした 共創祭
田貫湖ふれあい自然塾
14:00start 出演ポラリス馬頭琴美炎
入場無料
クラフトワークショップ、キッチンカー、アートプロジェクトなど盛りだくさん
10:00〜16:00
静岡県富士宮市佐折633-14
○10時19日土曜日
古民家わたことり多古町
14:00〜
和空間わたことり 庭にて
2024
コンサートインフォ
○8月11日日曜日
長野姫木平
ヒメキリゾートフェスティバル
12時〜13時ポラリス馬頭琴美炎出演
ヨガ、植物アート、ウクライナ支援の人形作りワークショップ、キッチンカーなどその他盛りだくさんです💫
○9月7日土曜日
セシオン杉並
セシオン杉並祭ふれあい音楽会
開場12:30
開演13:00
入場無料先着300名
13:00〜13:45 馬頭琴コンサート
14:00〜14:40 生演奏とアニメーションで贈るホワイトバッファローの伝説
セシオン杉並
杉並区梅里1-22-32
TEL03-3317-6614
○9月10日火曜日
八街市議会コンサート
詳細後日
○9月14日土曜日
ハーモニープラザワンコインコンサート
風のうた ポラリス
開場13:00
開演13:30
蘇我CCハーモニープラザ分館ハーモニーホール
一般500円
小学生以下100円
TEL043-270-5619
○9月21日22日
祈り九州ツアー
21日はじまりのうた
大池公園親水テラス
11:00〜11:30
投げ銭Live
21日時をつなぐ物語
上毛町立体育館ループアリーナ
15:00〜16:00
大人2500円
子供1000円高校生以下
22日ホワイトバッファローの伝説
アニメーション付き
リル・ドリーム中津市宮島町7
14:00〜2時間
3500円
TEL090-9657-1066クマガイ
○10月5日土曜日
アサバアートスクエア
米本久美子原画展ホワイトバッファローの伝説Live
16:30start
一部馬頭琴Live
二部ホワイトバッファローの伝説
アニメーション付き
予約3800円当日4300円子供2500円
チケット予約美炎 info@miho-batokin.com
アサバアート harushima1210@ezweb.ne.jp
10月3.4.5よねもとくみこアクリル画展
アサバアートスクエア
11:00〜17:00入場無料
ホワイトバッファローの原画等
神奈川県横浜市金沢区金沢町205
○10月6日日曜日
土のうえ空のした 共創祭
田貫湖ふりあい自然塾
14:00start 出演ポラリス馬頭琴美炎
入場無料
クラフトワークショップ、キッチンカー、アートプロジェクトなど盛りだくさん
10:00〜16:00
静岡県富士宮市佐折633-14
○10時19日土曜日
古民家わたことり多古町
14:00〜
和空間わたことり 庭にて
詳細未定
2024
モンゴルでしかちゃんとした乗馬をしたことがなかったのだがそれももうかれこれ20年くらい昔の話になってしまったし、
日本で乗馬というと引退競走馬のサラブレッドが主流なのでだいぶモンゴル乗馬とは違うだろうし、そもそもお値段が高すぎると選択肢のなかになかなか入ってこなかった。
それでもとうとう乗りたい気持ちが高まって近所の乗馬クラブを調べたりした。
そんななかで知り合った乗馬クラブの方やお馬さん達。
知れば知るほど、このお馬さん達はどこから来てどこへ行くんだろう?という素朴な疑問。
ちょうどその時に知ったのが、映画「今日もどこかで馬は生まれる」
上映会も引退競走馬の取り組みをする渋谷のカフェで、監督も来るということから話を聞けるというのでこわごわ行った。
知りたいけど知りたくない。そこに少なからず辛い現実があるのはみんなうすうすでも気づいている。
競馬を引退して乗馬クラブに来れた子達はラッキーと思っていたけれどどうやら人を乗せられなくなった馬達は必ずしもその先があるわけでもない。
何がラッキーなのかそれは本当は人間は知る由もないのだから、あくまで人間側の理論ではあるのだけれど、映画の中では毎年7000頭だか8000頭生まれて同じくらいの数が死んでいるというのはそれだけ処分される馬も多いという事を告げている。
競馬のスターを輩出するにはそのくらいの分母がないと成り立たない。
知り合った乗馬クラブにリリーという元繁殖馬がいる。
もう20を越えたおばあちゃん馬なのだけど、最初は競走馬、そして繁殖馬、産めなくなって用済みになってしまったが、縁あって引き取った乗馬クラブでは、人を乗せる筋肉も無いし、でも日本では餌代がかかるし、考えた挙句、お散歩リリーちゃんという引き馬してお馬さんを散歩できるという取り組みでなんとかリリーちゃんは餌代を稼いでいる。
このリリーちゃんは喉に人の拳くらいの穴が空いている。真っ黒で中は見えない。
リリーちゃんが競走馬だった時代に、喘息持ちで走ると苦しくなるから直接気管に穴を開けたらしい。
初めてこの穴を見るとびびる。
このクラブにリリーちゃんが到着してまだ間もない頃に馬特有のゴロリンと砂浴びする時に筋肉が無いものだから立てなくなってしまって、このまま立てなかったら馬は死んでしまう。こんなところで死なないでくれと必死に大声を出して煽ってなんとか立つことができたと、それからは運動させて来た時よりもだいぶ筋肉がついた。
この乗馬クラブにはもう一頭人を乗せられないおじいちゃん馬がいて、どうやらこの子ははっちゃける性格らしく、お散歩もできなくて餌代を稼ぐのが難しく難儀しているらしいが、ただ餌をもらって撫でてもらうというそんな役目で少しだけ稼いでいるらしい。
リリーちゃんはなんだか妖精みたいなのだ。
映画を見て馬熱が高まる頃に、もう一つ映画を見た。
「伝説の白い馬」(以下ネタバレあります)
オーストラリアが舞台の野生の馬達の美しい映像と、それを捕えようとする人間達の駆け引き。
最後に孤高の白い馬は人間達に追い詰められて崖から身を投げる。
人間に捕まるよりも死を選んだのだが、このストーリーは椋鳩十さんの最後の鷲というお話を思い出させる。
やはりなかなか捕まらない伝説の鷲は、メスを捕えて囮にすることで捕まった。
立派な鷲だから殺すのは惜しいと飼うことにしたのだが、餌をあげても最後まで食べようとしなかった。
最後は檻に脚を掴んで大きな羽をひろげて目をカッと見開いて死んだ。
走って走って飛んで、その後その馬を気にかける少女と母親がその馬の最後を知った時に風が吹く。
サライ(アボリジニの言葉で風という)は風になったんだねというシーンがある。
馬が走って飛んで風になるというくだりをメロディーにした。
そしてうまれた曲が
「生まれてきた全ての馬達へ」
このPVをリリーちゃんで撮りたいなと思った。
撮れるシーンが限られるので、他の馬も撮らないとかなと漠然と考えていたところに
SNSで仔馬が生まれましたという知り合いの方の仔馬の投稿があった。
あまりの可愛さに会いに行きたくてたまらなくなった。
すぐにこのPVに撮れるというふうに結び付かなかったのだが、とにかく会いたい。大きくなる前になんとか会いたい一心で、無理やりスケジュールを組んで行くことにした。
行くことにしてから、あ、この仔馬ちゃんもPVの中に登場してもらいたいなと思った。
この仔馬ちゃんは馬が好きでたまらない方がお肉になるところの寒立馬を2頭買って飼っている。
北海道の大自然の中で冬だけ餌を買うが、残りの季節は広大な敷地の中で自由に草をはみ、敷地に湧き出している水を飲む。
日本では稀に見る自由な暮らしをしているお馬さん達だ。
寒立馬とクォーターホースを掛け合わせて生まれた子がこの仔馬ちゃん。名前はまだ無いけど現時点の愛称はノアちゃん。
いずれPVが出来上がった時にはそれぞれのお馬さんや飼い主のクレジットも入れる予定だが、今は少しだけ紹介。
できれば現役?もしくはこれから競走馬になるお馬さんも少し撮れたらなとは思うけれど、それはあまり期待できないので(なんせ全て自主作業なものですから)
縁あったこの2頭のお馬さん中心に作品を作れたらなと思っている。
なかなかゆっくりな歩みではあるけれど楽しみにしていてください。
曲自体は徐々にライブなどでもお披露目していきます。
ぜひYouTubeをフォローしてお待ちください。
今年はアリゾナのセドナで撮影したホワイトバッファローの祈り
とレッドロックスピリットを公開しています。
ぜひご覧ください。
今後のLive予定
○8月11日日曜日長野県姫木平
姫木平フェスティバル
12時から1時間
ポラリス~馬頭琴美炎
9月
○八街議場コンサート
○九州ツアー
○千葉市ワンコインコンサート
○セシオン杉並ホワイトバッファローの伝説
10月
○アサバアートスクエア米本久美子原画展にて
ホワイトバッファローの伝説
詳細はこのホームページのコンサートインフォにてご覧ください。
2024
7度目の屋久島
この頃は一年に一度屋久島へ行かないと何か大切なことをやり残している感じがしてしまう。
20年前1人で縄文杉へ行った時に、普通はガイドをつけたりツアーに参加する事を知らずに山に入り地元のガイドさん達にすれ違うたびに、1人か?!がんばれよ!と声をかけられるのでかえって不安に。
誰もいなくなって木の根元が拡がり、どこも道筋に見えてしまう場所ではここで迷ったら終わると思いながら、森の気配におののきながら行った。
そして帰り道すっかり足に力が入らなくなり、このままのペースでは登山口からの帰りの最終バスに間に合わない。
取り残されたらかなりの寒さだろうと思いながらも体がいう事を聞かなかった。
誰もいないはずの登山道で思い切り背中をドンと突き飛ばされた。
そのはずみで面白いくらい体に力が入ってそのまま一気に登山口へ辿り着き、ギリギリバスに間に合って無事に宿まで帰れた。
それからずっとまたいつか屋久島へ行きたいと思いながら20年。
それまでも屋久島と聞くと何か行けるために情報を懐に入れていた気がする。
ある時ラジオ番組に出演して同じ番組でゲスト出演した人達が集められてパーティーがあった。
その時同じテーブルにいたのが屋久島でウミガメの保護活動を30年続ける大野睦さんだった。
屋久島の子供達に馬頭琴を聞かせたいと言ってくれた彼女との出会いが私を急に屋久島へ行けるかもというリアルな思いに変えてくれた。
今時、行こうと思えばだいたいどこへも行けるはずなのだが、屋久島は自分の中であれ以来特別になってしまって、何か招待状のようなものが自分に届かないと行けないくらいの感覚だったのだと思う。
再び切符を手にしたような気持ちになって訪れた屋久島では睦さんの活動も身近で知れて屋久島が森と海とで一つの大きな循環の中にある事を感じられた。
そして滞在の最終日には大川の滝のところでメロディーが浮かんで屋久島の曲ができた事で、また屋久島に来れるという希望が湧いた。
この久しぶりの来島では雨の多い屋久島で梅雨時に行ってしまい、どうなることかと思ったが、初日以外ずっと晴れて山に海にと存分に楽しんだ。
それからはその曲のPVを撮るために通い、また小学校や幼稚園でもLiveをさせてもらった。
コロナがあけて、海外に再び出られるようになってからは海外に足が向いて2年ほど屋久島から遠のいたのだが、友人ののりちゃんが15年育んだ大切な店を閉めるタイミングで屋久島へ連れて行って欲しいという一言に背中を押されて今回はまた来ることができた。
自分の知っている屋久島を楽しんでもらおうというのが目的でもあったので、楽器は持っていくが、Liveはやってもやらなくてもくらいの感じだった。
来るたびにお世話になっている2組のガイドさんに連絡すると2人ともその期間はスケジュールが空いてなかった。
これはもう滞在中どうなるか分からないから何も決めないで身を任せようという気持ちになった。
連れて行ってくれと言ったのりちゃんが屋久島でLiveやらないの?聞きたいなというので、どこかプライベートで弾けそうなところでやってみるのもいいかなと思いながら向こうへ着いたらいい考えが浮かぶかも程度の気持ちでいた。
屋久島へ行く日が近づいている中で、ふと思い立って出かけたLiveもさせてもらっている神奈川にあるアサバアートスクエアで、屋久島でLiveできるところ知ってますか?と聞いてみた。
するとアートスクエアのはるちゃんが、昨日ここでLiveした主催者が屋久島から来ていた人だったから繋げるねと言ってくれた。
繋げてくれたルゥさんとやりとりする中で、馬でピンと来た人がいるから、その方にも繋げるねとELビレッジの洋見さんを紹介してくれた。
もう屋久島へ出発する間際だったからLiveするにも人が来ないかもしれなかったが、新しいご縁にワクワクして間際でも快く引き受けてくれたルゥさんや洋見さんに感謝だった。
洋見さんとやり取りするうちに、つい先日のりちゃんの実家で彼女のお母さんが屋久島の番組やっていたよと録画してくれた番組をみんなで見た時にワイルドな暮らしを展開する家族を取り上げていて面白い人たちだねなんて話していたのだが、それが洋見さんたちだと分かって驚いた。
ルゥさんがなんで馬でピンと来たかというと、
ELビレッジのある場所からすぐの小高い場所のてっぺんで馬頭神という石碑が出できたのだそう。そして洋見さんの村の場所には龍神さんも祀ってあるとかで、私の馬頭琴は馬と龍がついており、私は馬と龍が大好きなのでなんか面白いご縁だなと思った。
しかもご縁は膨らんで
洋見さんはフランスの映画オーシャンやブループラネットの撮影監督の奥さんのYukimiさんの声のワークショップとそのクジラやイルカの映像とボイスのLiveを企画しており、フランスからやってくるYukimi さんのELビレッジでのワークショップLiveに馬頭琴はどうかと提案してくれたのだった。
クジラやイルカの映像と馬頭琴と声での即興セッションももちろん初なのでそれはわくわくした。
さてそんな面白そうな事になり、屋久島へ行く前からわくわくしながら、でも梅雨時だから全日雨という事もありえるぞと思いながらあまり色々期待せずに向かう。
一緒に行くのりちゃんにもずっと雨でやる事なくて部屋でぼんやりかもしれないからねと言うと、それはそれで普段やらなかった事だから楽しみだというのでちょっとホッとする。
鹿児島の空港で降りて屋久島行きの高速船に乗るために空港を出るともう雨だった。
高速船に乗るとテレビのニュースでは九州北部に線状降水帯と日本列島も各地で大雨と告げていた。
屋久島へ着くととりあえず雨は降っておらずレンタカーに乗って宿を目指す。
えらく忙しかった5月にアプリで慌てて予約した宿は予算で見ただけなので、すっかりどの村にあるのか忘れていた。
屋久島に来ると必ず最初に顔を出すウミガメの睦美さんのところへ行って最近のウミガメの様子を聞く。
今はちょうど産卵の時期。
彼女の話や活動を垣間見るうちに作曲した「海のこころ」この曲も今回のライブではぜひ弾きたいなと思っている一曲だ。
まずウミガメ達の様子を彼女から聞く事で屋久島の近況を知るみたいな私の屋久島での感覚はスタートする。
宿どこなの?と聞かれて分からない。
という私。自分で言ってみて苦笑。
携帯の予約完了メールを探し出して彼女に見せると、遠いねー!でもLiveするところのすぐ近くじゃん。と。
どうやら宿は港からは1番くらい遠い場所にあり、Liveする予定の二つの場所からは近いらしかった。
仕事で先に帰るドラムの前田仁が帰った後は宿をまた別のところで予約したのだが、これも場所を把握してなかった。
彼女に伝えると、あーこの場所はウミガメ産卵のところに近いよ。
海に潜る予定ならぴったり。宿こっちに移ってから海にもぐるスケジュールにした方がいいねとアドバイスをもらう。
屋久島へ来たら当然山なのだが、実は海もすごく豊かなのだ。
以来来ると必ず一度は海に潜ってウミガメを探してそのウミガメの様子をただただ海面に浮かんでぼんやり眺めるのが私の楽しみだ。
一緒にいる人にはもっと他もみたいのにウミガメばかり探してウミガメがいるとそこから動かないからと文句を言われる。
ふと子供の頃に親に連れていってもらった動物園で入り口の方にいたシロクマに心を奪われて3時間もシロクマの前でシロクマを眺めて他を見ずに帰ったという逸話を思い出す。
続く