馬頭琴奏者 / 美炎 miho 公式サイト
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 こころがなく- 2016/03/14 -

Category : BLOG

なんであんなに心が泣いたのか。なけてしょうがないひと時でもあり、楽しくてしょうがないひと時でもあった昨日。

戦国時代里見一族の小説の挿絵を描いた、山鹿公珠さんの作品展示会と、小説の作者の夢酔藤山さんの講演会にて馬頭琴を演奏しました。

今回はキーボード竹井美子さんと、パーカッション前田仁さん。

山鹿先生のところへは、ライブの他にもちょくちょく遊びに行くのですが、その度にシルクに描いた墨絵の布をいただくので、今回はMEKANSEI さんの協力のもと、その墨絵の布を衣装にして、ライブに間に合うように仕立ててもらいました。

その衣装がこちらです。

   
 
山鹿先生は本当に小柄でとてもチャーミングで柔らかい可愛らしい方なのに、筆持つとかわる。笑

山鹿先生ファンが東京からもたくさんこの千葉の房総の山奥に来ます。

昨日は男性も女性も着物を着た方がいらしていて、なかなか独特な雰囲気でした。

戦国時代の里見一族。

里見の子孫の方がおこした、里見流の日本舞踊の方々が楽しい方達で、話に花が咲きました。

男舞や剣舞や様々な踊りが見れました。

休憩をはさんでその後演奏がはじまると、100枚の山鹿先生が描いた戦国の絵が語りかけてくるようで、そして、里見流の方々が舞った後の空間が、なんだかとにかく、ここは里見の城の中で、ここにいる人たちまでが、その時の人達のような錯覚を覚える程でした。

というか、このギャラリー、すぐ山の上が、滝田城の跡です。

ギャラリーに来る前にいつも間違えたことないのに、今日はなんの違和感もなく城跡の方の山道に車で入ってしまい、慌てて引き返しました。笑

一つわかったことは、私のオリジナル曲、最後の鷹、この曲の一つのエピソードとして、ネイティヴアメリカンの人が、着飾って戦いに出るのは、士気を高めるためではなく、戦いで死んだ時に、神様の前に行く時のためだという話が、とても心に残り、曲を書きました。

戦わなければいけない運命というのが、あるような気がしたのです。

この挿絵だけを見ていても、どんな戦国の世だったのか、この時代にうまれ、その家に生まれたことが何を意味し、どんな運命を歩んだか、手に取るようにわかります。

山鹿先生、実際に見てきたんじゃないの?と皆さんが言うくらい、一つ一つの絵と、出来事が胸に迫ってきて、私は泣けるのです。

その絵に囲まれて、この曲を弾く時に、

誰も人を殺したくはないし、殺されたくはない。

でもそのような世に生まれ、そうせざるを得ない時、そのような運命があるのだと、思わずにはいられません。

と、一体私は何に向かって、誰に語りかけているのか、とふと思いました。

そして演奏した時に、心が泣くとは、こういうことか、と思いました。

実際に私は泣いてはいません。

自分が悲しいのか、何が悲しいのか、とにかく、悲しくて悲しくて悲しかったです。

もちろん、風の馬という元気なオリジナル曲などで、また気分も感じもかわりますが、やはり、最後に今日の日にちょうどいいなと思った、オリジナルの月みちるを演奏しました。

実はこの曲も、最初はお月様を見て、浮かんだメロディーなので月の曲だと単純に思っていましたが、弾くたびに、荒城の月のイメージが湧いてきて、とうとう今日は、荒城の月からの月みちるを演奏しました。

山鹿先生が、今日は、ほとんど泣きっぱなしだったわ。

絵の人達が喜んでいたわね。と言いました。

悲しくて泣くことで癒されることもあるのだなと思いました。

そして、それが喜びになる。

美炎さーん。美炎さんの為に描いちゃった。

着てね。

とにっこりしてくれた馬の!馬のシャツです。表にもいます。

   
 
ここに来ると出会える人達。

そんな場所とご縁が少しずつ増えてきて、本当にありがたいなと思います。

最後に皆さんで撮った写真。

山鹿先生の旦那さんが撮ってくれました。

載せたいところですが、山鹿先生のところは、ネットやデジタルではないので、残念。

てなわけで、その旦那さんのおさむさん。

  
大工さんです。

宮大工ができるような腕前の面白い人です。

6月にはまた書き上げる、更に100枚の絵と、琵琶とソプラノと踊りのコンサートがあるそうです。

そして、まだ未定ですが、11月には、最後の100枚の展示の時に、また馬頭琴で色を添えられるかもしれません。

どうぞその時はお越しください。

この記事へのコメント

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  1. 当日はまことにありがとうございました。
    美しい調べで、心が洗われた心地になりました。
    11月の演奏の際には、ぜひ里見の史跡を数点御覧のうえで、ギャラリーにお越し頂けたらなと思います。八犬伝ではない、実在の人たちが館山城下を発展させ今日に至った。「夏の波濤」はそんな物語でもあるのです。
    またお会い出来る日を心より楽しみにしております。

    • コメントが遅くなりました!
      里見の物語、本当に戦国時代のことをおもうと、いろいろな思いにかられます。
      またよろしくお願いします^ ^

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