2016
先日、来月のライブの打ち合わせに行きました。
庭の手入れもされ、様々な花が咲き、奥の草地には囲いの中でヤギが二頭草を食んでいるのどかな場所です。
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当日のライブを心待ちにしてくれて、沢山の人に声をかけてくれたり、前々回のライブよりお手伝いをいろいろしてくださっていた方が急逝されて、私も、同じくライブ企画者も茫然としてしまいました。
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私も喫茶店でたまった事務作業をたまにするのですが、ここのスタッフもしていてた彼は蓮の種を発芽させたのを見せてくれて、これをもうすぐ池に移し替えて花を咲かせるんだと笑顔で話していました。
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この場所は景観も雰囲気もとてもよく、喫茶店は私もよく利用していますが、交通手段に乏しく、田舎にあるため、喫茶店を広く知ってもらうためにもライブを企画しています。
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彼も喫茶店にお客様が見えるたびに、馬頭琴の話をしてくれていて、随分と沢山の方に広めてくれていたようです。
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そのためでしょう、定員の倍のお申し込みがあったため、急遽椅子席のみにして、もうすでにキャンセル待ちになっていますが、まだお問い合わせをいただいているようです。
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私はこの仕事をしていて、気持ちや想いを音にのせることができる幸運をかみしめています。
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言葉にならない言葉や想い。
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涙にならない涙や、怒りも全て音にかえる。
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最後に会ったのはスイスへ行く少し前でした。
またお会いしましたね。というような微笑みを浮かべてお互い少しはにかんだような笑顔だけを交わしました。
あの時なぜお礼を言わなかったのだろう。
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あの時、彼は何か言いたそうではなかったのか、なぜ話しかけなかったのかとも思いますが、もしこれが最後だとわかっていたなら、一体何を言葉にできるのだろうか?
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言葉にならないことがあるから、あの笑顔を交わしたのが最後だったのだと思います。
演奏活動をしていると、懐かしい人が訪ねてくれたり、はじめてお会いする方々にも沢山の出会いがあります。
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時には聞きに来てくれた後で、あれが最後だったと知ることもあります。
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音楽を通しての出会いは、これが最初で最後だと、たった一度きりのチャンスなんだと改めて気づかされました。
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改めて、目に見えない存在にも、またこの音楽会という場によってできる、様々な人のご縁や繋がりを感じながら
音楽を楽しみたいと思います。