馬頭琴奏者 / 美炎 miho 公式サイト
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 みることみられること- 2018/06/06 -

Category : BLOG

5月ってアメリカには何か国民的連休がなかったっけ?

とぼんやり思ったのは冬頃。

航空券は1月には取り、行くと決めたのなら、宿なんかも混むかもしれないからそれだけおさえようと思った。

それですっかり忘れていたけれど、

火曜に日本を出て、水曜に日本に戻る旅の真ん中の金土日月。

月曜がメモリアルデーで祝日なため、気づけば金曜からなんとなくセドナの街もアップタウンの一部は車が混雑していた。

それでか、モニュメントバレーでは唯一眺めを一望できるホテルが満室で、小一時間ほど走ったカエンタという街までいかないと宿が取れなかった。

モニュメントバレーは私も初めてなので、そもそもネットで見かけたモニュメントバレーの写真に心を奪われてしまい、ここへいく!

と思ったのがはじまり。

当初は以前のブログに書いた通り、別の方々と行く予定で、彼らはセドナは行ったことがなく、モニュメントバレー界隈に詳しかったので、全く別の旅を想定していたのだが、取り残された私と前田さんは、行き慣れたセドナを拠点にしようという事になり、図らずも、またセドナに来れることに。
結果セドナに来れて良かったなー。

やっぱり、年数置くと、また違ったものが見え、新鮮なのだとわかる。

モニュメントバレー一望の宿がとれたなら、問題はなかったのだが、アメリカというのは土地が広いせいでどこも大きな青空駐車場。

屋根付きの二階建てとか無い。

つまり車の中はこの日差しでとても暑くなる。

楽器を置いておけない。

とまあこうなるわけですね。

夕方の撮影ポイントが決まるまで、レンタカーで下見するか、ジープツアーかホースツアーに参加するか。

でも参加するなら、楽器をどうするか?

考えても分からないので現地判断。

時間が沢山あるようなら、カエンタのホテルに一度楽器を置くのもいいかなと思ったけれど、片道一時間はやっぱり長いので無し。

セドナからモニュメントバレーはざっくりこの距離。

  
水だけは沢山買って出発。

前田さんは半分砂漠のような荒野の中を続くどこまでもどこまでも真っ直ぐな道と景色に感嘆を通り越してほとんど呆れてました。

ちょっと、この景色にグラスランド合うんじゃないの?とか言って(去年できたオリジナル曲)かけてみる。

グラスランド
合うねー!

これはどう?

って次々思い浮かぶオリジナル曲をかけてみるとぴったり。

私の故郷はここなのか?笑

お昼頃モニュメントバレーに到着。

予約が取れなかったホテルに隣接したビジターセンターでお昼ご飯。

眺めがすごすぎて食べたらいいのか眺めたらいいのか分からない。

あまりすごい眺めだと、カメラ撮るのを諦めるようだ。

メキシコ料理とタイ料理の量を思い出し、2人前はムリだと分かっていても、一人前をシェアする勇気もなく、よく見ると、可愛いサイズがあるので、これなら!

とナバホの料理を頼む。

ところがどうでしょう。
  
そうか。

これで小さいサイズなのね。

今日はこれからモニュメントバレーをまわるので、この炎天下の中、お持ち帰りはできない。

でもこれ全部食べたら体調おかしくなりそうだし。

半分くらいはごめんなさいして、腹に詰め込む。

割とのんびり出て、のんびり来てしまったせいか、お昼を食べ終わる頃には3時に近づいていて、ふと前田さんが、美炎さん。

ジープツアーの最終は3時だよ!

というではないか。

大変じゃ。

急いでジープツアーのカウンターを探すのだ!

この時点でホースツアーは諦める。

なんだか炎天下の中たくさんの人を乗せてる馬自体が嬉しくないだろうなとか思うと、もちろん夢の赤い大地を馬で走るとか無理だし、ここではないどこかでその夢は叶えることにする。

何より、楽器をレンタカーに置きっ放しにする訳にはいかないし、この人のたくさんいる施設に預かってくれるところは無さそうだし、ジープにならなんとか積んだらいいか。という頭。

モニュメントバレーの中のいくつかある象徴的なモニュメントの岩を縫うように砂利道のコースが幾つかあり、手前の方をまわるコースはレンタカーや自家用車で周れるが、奥の遺跡の方は、ナバホ族の経営するジープツアーでないと行けないようになっている。

これが1人90ドルということなので、はじめは、ジープツアーじゃ撮影もできないし、レンタカーで自分達でまわろう。

と思っていたが、セドナでナナさんに、絶対、ナバホ族のジープツアー参加しなくちゃだめよ。

あれをまわらなかったら意味ないと言われ、素直にそうする。

ネットで調べると、ホテルのロビーでジープツアーは集まるような事が書いてあるので、ホテルのロビーをウロウロ。

カウンターの人に聞くと、ビジターセンターの方だと言うのでまた戻る。

ビジターセンターをウロウロしてもそのようなところはなく、ふと赤ちゃん連れの日本人の家族。

赤ちゃん連れてるからジープツアーは行かないだろうなと思った頃には前田さんがもう尋ねていて、彼らは、分かりませんが多分ホテルのロビーの、というわけで振り出し。

でもやっぱりない。

間に合わなかったら笑うしかないと思いつつ、最後にお土産屋さんのお姉さんに聞くと、外の駐車場の向こうだという。

なんと!

小走りで行ってみると、駐車場の外れに小さな小屋があり、ジープツアー、ホースツアーのカウンターがある。

一瞬ホースツアーを迷うが、楽器優先ということで、ジープツアーへ。

とても大きな身体のおばちゃんとおじちゃんが、予約してるの?と交互に聞いてくる。

してないと言うと、あ、それなら私ね。

とおばちゃん。

ついてきて!

と大きな荷台はオープンで幌がついてるジープへ。

何人か他にお客さんいるかと思ったら乗客は2人。

まあ特に、三時とか無さそうだ。

それなら楽器積めるし良かったと思い、ジープへ。

陽気なナバホ族の大きな身体のおばちゃんがガイドって大丈夫かな?と思ったけど、考えてみればジープツアーだから運転だからいいのか。

このガイドのおばちゃんはついにトイレに二回寄った以外はジープを降りずにガイド。

私たちは単語を拾ってざっくり意味を理解すると、五分撮影タイムよ。

と言われる間に身軽に飛び回る。

2人だし、陽気なおばちゃんだし、もしかして、ちょっと楽器出して撮影も、ありかもしれないと思えてきて、他のツアー客がいない時には、そうやって撮ってみたりもした。

ガイドのおばちゃんは楽器の馬に興味を示す。

ナバホの人は馬が大好き。
   
  

スリーピングドラゴン
わかります?

左が寝てるドラゴンの横向きの顔。

 ↓右側がその横たわる身体。 
  
     

 
途中ナバホ族の伝統的な住居、ホーガンに立ち寄る。

もともとはおばあちゃんがいて、羊の毛をすいて、紡いで機織りという工程をやってみせてくれ、観光客はチップを箱に入れるのだけど、おばあちゃん亡くなり、お母さんは赤ちゃんがいて今手が離せない。

孫娘が困ったなどうしようという感じにしばらくウロウロしながらも、とうとう座って毛をすきながら、私はこれしかできないんだけどね、おばあちゃんがね。とか多分いいながら一生懸命説明してくれる。

  
 あんまり可愛かったので、馬のアクセサリーを一つ買う。

天上には穴が開いてるもんなんだ。

って普通に思えてしまうほど、半円のホール状の洞窟の上には穴があいてる。

人の小ささ。

 いちよう私うつってます。↓

  
 その背の高い岩山のトップにはこの穴。

まさにサンアイズ。

ちょっとドキっとした。

   
 見てる。

見られてる。

  
なんかゾッとしたのとドキっとしたのとほぼ同時。

ここにはアンテロープの壁画もある。

太古の人が感じたこの目と私が感じたこの目は同じものかもしれないな。

さてこの後、もう一つビックホーガンという洞窟へ。

ガイドのおばちゃんが、ここで楽器弾いてみたらいいよ!

って気軽に言うので、いいんだ♪と思って、ちょうど誰もいなかったので、楽器持って前田さんとGO。

ガイドのおばちゃんはかなり手前の所でジープで待機。笑

ちょうど天上の穴の下に腰掛けるのにベリーグッドな岩があるし。

弾いてみると頭がポカーンとする。

何も考えなくても手が動く。

音を聞くよりも、その自分の自動運転ぶりにポカーンとする感じだ。

風が時折こたえるように吹く。
   
    
    
    
    
 
改めて今写真を見返してすごい絵面だなとポカーンとする。笑

ある意味奇跡でしたよ。ここに誰かいたら、弾くのを諦めていたし、そもそもおばちゃんが弾いたら!って言わなかったら私は弾かない。
  

そうこうするうちに、他のツアーの人達がゾロゾロ来たので急いで楽器をしまって帰ろうとすると、そのうちの1人の人が、それ、弾いて、お願い。ってジェスチャーで。

オッケー、じゃあ少しだけって、楽器をまた取り出して岩の腰掛に向かう。

こういう時は弾けってことだろ。

またポカーンとする。

見ている人たちがスマホをかざして撮ってるのがわかる。

そんなことどうでもいいくらい、さっきみたいな自動運転。

風が吹く。
ビックホーガンでの演奏

この音。

カメラの音でもこれだけの音が撮れたのだから、やっぱりすごいな。

風の音も入ってしまっているけれど。

この動画は前田さんが咄嗟に撮ってくれた。

本当に感謝。

それからジープツアーを終えて再びビジターセンターへ。

炎天下の中、ジープが巻き上げた砂埃と、とにかく疲れた。

前田さんと、夕方の撮影前に一休みと、アイスチャイを。

スパイスが効いてほんのりした甘みの冷たいチャイは疲れが取れた。

  
お土産屋にいると、1人の欧米のひとがやって来て、さっきは演奏ありがとう!

本当に素晴らしかったよ!あの楽器はなんだい?

みたいな会話を。
さっきジープツアーで、幾つかこのポイントなら、人少なそうだし撮影できるかなというところを確認していたのでレンタカーのなかでボサボサの髪の毛をやり直し、汗と砂埃を被ったまま化粧して、再びモニュメントバレーの中へ向かう。

続く

 7月27日金曜日

18:30open  19:30start

神楽坂  The GLEE 

馬頭琴 美炎

ピアノ 竹井美子

ドラム・パーカッション 前田仁

ベース 山田章典

定員55名

要予約。

03-5261-3124(平日10時〜18時)

 

この記事へのコメント

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  1. 黒河内 隆 says: -#1

    一言、風景もですが、文面のほとばしりには驚嘆。

    • ありがとうございます♪
      いつも文章書くときにはほぼ考えず勢いに任せてます。笑

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