2019
ちょうちょみたいな人がいる。
アヤさん。
アヤさんとはじめて会ったのは、2011年初めて行ったセドナでお世話になったセドナ在住のモトイさんが日本に来た時に、成田で随分時間があるから、千葉で行きたいとこがあるんだけど連れてって?
と言われてちょっとワクワクしながら付き合った。
モトイさんもアヤさんに会うのはなんとはじめてだという。
意味が分からなかったが2人してアヤさんの家にお邪魔する。
初めて会った気がしなくて、3人で色々話してるうちに共通の知り合いなどもいて、絵本や本が大好きなという事も分かった。
それ以降はモトイさんが来る度に会ったり、そのうちライブに家族と何度か来てくれたりして、気づくとお姉さんのように慕っている自分がいる。
ちょうちょみたいというのは、雰囲気がふわふわしている事もそうだが、あっちの花、こっちの花を楽しんで訪れて嬉しくて舞ってるみたいに見える。
それはそうと、美炎さんに紹介したいところがあるの!
と以前から二つの場所を推してくれていた。
そのうちの一つが一昨日ライブしたセラヴィ。
1月のプラネタリウムコンサートにオーナーの慎子さんを連れてきてくれて、馬頭琴も気に入ってくださり、今度はぜひセラヴィを訪れようと、前田さんも誘ってアヤさんとセラヴィに行ったのが、3月。
種がこぼれて自然に芽が出てのびのび葉を伸ばして花が咲いているかのようにみえる温室の中。
その場で手帳を広げて6月にやりましょうと、ほぼ勝手に決めて、アヤさんと慎子さんが、6月?!うんうん大丈夫と話を進め、次に訪れたのがライブ当日だった。
この場所がとても気に入ったチェリストの方がいて、ここでライブは何度かやっているという話だった。
お店に流れるチェロの音色が優しく、素敵な人が弾いてるんだろうなというのが想像できる。
まだ少し肌寒い3月。
途中から小雨が降ってきたが、その雨音もなんだか楽しい。
台風の時もここでパーティーしたが全然大丈夫だったというので、6月といえば梅雨の時期だが雨が降ってもできるなと思った。
6月にはもっと緑が増えていい感じになるというと通り、この時だって充分素敵だったけれど、三カ月ぶりに訪れたセラヴィは森の中のようだった。
夕方になると植物達が呼吸をはじめて、香りが出てくると聞いて、それが体感できるコンサートって贅沢だなと思った。
確かに湿度は上がってたぶん楽器にも影響があるんだけど、あちこちの外の現場で湿気の中何度も弾いてるのでそれもなんとかなるだろうと思った。
4時頃到着して機材を運び込みセッティングする間も光が刻々と変わり、ついついうっとりと手を休めてしまう。
音を出してると木の担当という造園業のスタッフの方が足元に草や蔦を次々置いてくれた。
ちょっと飾るだけでこんなに雰囲気が変わるんだなと思う。
5時半頃にお客さんが入ってくると一旦控え室に引っ込んで、演奏開始の6時頃、ふと弾きだした時に香りがとても強いのに気づく。
アロマでも焚いてるのかな?と思うほど。
夕方から呼吸をはじめて香りが強くなるって本当にそうだな。
ときた時も香りはあったが、演奏に集中して呼吸をしてるからか、余計に感じる。
一息一息深く身体に香りが巡るのが贅沢で、この一瞬一瞬が幸せだなと思った。
植物の枝垂れる枝葉が、そっとのぞいて聞いてるように感じられてこそばゆいような楽しいような感じ。
6時から7時半頃までだんだん暮れていくハウスの中の光景が変わっていくのが面白い。
遠方のライブに駆けつけてくれる華ちゃんと、アイルランドの旅でも一緒だったユキさんがる撮ってくれた写真。
華ちゃん撮影。↑
ユキさん撮影↓
私達を撮るユキさん。を撮る華ちゃんの写真。↓
打ち上げでは慎子さんのご家族総出で料理を出してくれた。
植物達の中で笑い声がいつまでも続く。
ふと慎子さんから聞いた話。
カウンターの後ろの方にすごく大きなカエルが住み着いていて、ドン君と呼んでるんだけど、ある時ここの鉢植えをトラックに搬入して表参道で降ろしている時に、ボテッと音がした。
え?!何の音?と思ったらドン君が道に落ちてる。
通行人が驚いていて、あらあら大変と、トラックに戻し、運転手さんに無事にここまで連れ帰ってもらったという話。
あまりにも面白く可愛くて何度もその話を思い返してみてはニヤニヤしている。
もちろんドン君は今でもここの主として元気にここを守っています。
慎子さんより届いた写真。↑
次まだお会いする日が楽しみだ。