馬頭琴奏者 / 美炎 miho 公式サイト
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 たいふうのめ。なぜこれが出来上がったか物語。- 2016/01/27 -

Category : BLOG

巻き込み上手

という異名を与えられつつある私ですが、振り返ると、計画通りに進んでいるわけではなく、故意では無かったといいたい( ̄▽ ̄)

なぜならそもそも計画してなくて、点と点が気づいたら繋がっていたというようなことでした。

結果気づいたら巻き込まれていたのは、巧妙だからではなく、私も一緒なんです。。

自分に巻き込まれていたというより、物語にかなあ。

馬頭琴✖️人形浄瑠璃✖️映像

スーホの白い馬

は、幾つもの偶然からできた産物で、つまり必然だった。

まず、君津市民文化ホールから声をかけかけていただいてた。

好きなことやっていいよ。

まるで天からのお言葉。

なにやろっかな〜

という時にちょっと前に初めて出会っていたのが八王子車人形五代目西川古柳さん。

この人面白いなー。人形と一心同体。

初めて古柳さんの稽古場に行った時に、上がって上がって〜お茶淹れるから〜

って、家元って、かしこまった方を想像していただけに、あれ?みたいな。笑

古柳さんの芝居に音をのせたい。

なんかやりたい。

でもご一緒するだに、すごい人だな。と思うので、そう簡単に声もかけられず、周りをウロウロしていたら、

「美炎さん、その顔はなんか企んでるでしょ!」と言われたので、思わず、はい。

それと同時に、声かけていいんだ!としっかりインプットされた。。(しまった。俺がついうっかりそんなことを言ったからなのか。。←古柳さんの心の声)

なんの物語がいいかな。

スーホの白い馬

いつも朗読に即興で音楽をつけていました。

お芝居には大抵セリフがある。朗読はもちろん言葉が大事です。

音楽はもちろん添えるもの。

しかし馬頭琴という楽器はなかなかに主張する楽器。抑えるのが難しい。

もちろん抑えることはできますが、良さは半減してしまうのが悩みどころ。

弦をはじく楽器だと、さざなみのようにつま弾いて、言葉の後ろの伴奏になれる。

馬頭琴を弾くとき、心は歌っている。だから、この歌で物語を綴れないか。

スーホの白い馬なら、馬頭琴も馬頭琴らしさを、思い切り出せる。

なんせ馬頭琴伝説ですからね^ ^

そして古柳さんはセリフ無しでお芝居する。

伝統芸能では、義太夫さんが三味線と唄で物語を語る訳です。

それを馬頭琴で、ほぼ語り無しでやってみよう。

ほぼ語り無しでやることはできると思っていました。それは古柳さんの芝居が素晴らしいからです。

人形さんが生きているから。

それとスーホの白い馬の朗読に即興で音楽をつける経験から、場面場面での音楽のあり方はもうわかっていて、語りがなくても、その場面を音であらわせるような気がしていました。

芝居には音楽だけとは違って、いろいろな設備が必要です。

市民文化ホールが協力してくれるとあれば、せっかくの機会。

ここで実現しなければなんとする。

本番は来年5月という時に、半年前の11月、私はやっとこ古柳さんにお願いする事を決めて、スーホの白い馬をやろうと思ったのでした。

そっからは無いない尽くし。

いろいろ無いのはわかってる。

音楽作るのは自分だからいいのですが、古柳さんに頼んでも、予算の都合上それ以上の出演者を頼めようはずもない。
削って削れないもの、それはスーホと白馬。

ならば必然的に古柳さんはスーホ。

白馬をどうするか。。。

考え巡らす日々。

アニメーションのように白馬が映像であって、そこにスーホが絡んで芝居したらいいなあ。

と想像。というより、妄想。

だけど、そんなことできる知り合いは一人もいない。。し、全く知らない世界。

こういう時、悩むというのでしょうが、こういう時の悩みって全然深刻じゃなくて、どこか、なんとかなる。

っていうのがあります。
だってもう5月には絶対に素晴らしい作品が出来上がっているとわかっているのですから。

なぜそう思うのかわかりませんが、他に選択肢がないからだと思います。

ということは、いまはその出来上がったものから逆算してる。

素晴らしい作品が出来上がっているのは良くわかっているのだけど、古柳さんがスーホやる。私が音楽やる。しか決まってない状況で、岡山へ。

津軽三味線の宇摩ちゃんとのライブです。

瀬戸内の牛窓にある、てれやカフェという古民家が会場。

そう、このブログで紹介した、後日、無理な場所ツアーの筆頭になる会場でした。笑

この、てれやカフェ、ちなみに私の父が足繁く通っていたカフェで、オーナーには大変お世話になっておりました。

定期的にギャラリーもしていて、その日は米本久美子さんという方の絵を展示していました。

てれやカフェに入ってすぐ、その絵に目を奪われるわたし。

だってアラスカが舞台になった絵だったのです。

アラスカ大好きなのです。

どうしても行きたくて学生の時ユーコン河を三ヶ月かけてゴムボートで下った。。

アラスカの雄大な景色でありながら、なんてあたたかくてファンタジックで、物語が見えてくるような絵なんだろう。と。

若い女性が描いたような気がしていました。

ライブの後、その絵描きの米本久美子さんが、絵の片付けをしていました。

ライブに来てくださっていたのです。

お話すると、すごくかわいいおばあさん。

「わたしスーホの白い馬のお話大好きなんですよ!」

という話からはじまり、私はアラスカ大好きなんです!という話から、米本久美子さんが、来年に東京で個展をやろうと思っていて、娘が川崎にいるから、娘に会場を探してもらっているの。美炎さんぜひ、そのオープニングパーティーで、馬頭琴演奏してもらえないかしら?

いいですよ!

ということで、会場決めに一月に東京へ来るというので、その時の再会を約束して別れました。

後で知ったのは、久美子さんの、てれやカフェでの展示は私のライブの前日までの予定で、ほんとうはその日はもう別の方の作品が並ぶ予定がその方の都合で1日伸び、私が久美子さんの作品に出会える事になったのでした。
そして私はというと、私スーホの白い馬のお話大好きなんですよ!

といった久美子さんの言葉をインプットしてました。笑

一月に東京で再会した時、娘さんの中島菫さんにお会いしました。

一緒に話していると同じ馬好き。

私が手帳を取り出すと、菫さんが、私と同じだ!と。お互いの手帳が同じイタリア製のユニコーンの柄だったのです。

話は久美子さんの個展の会場決めが主でしたが、最初に下見した会場は条件が合わずに次の候補に移ることにしましたが、中でスライドショーをしていて、絵が投影されてました。

そして久美子さんが持ってきていたご自分の作品のコピーファイルの中にあった白馬の絵。

久美子さんが白馬描いてくれてスクリーンに投影できたらすごくいいだろうなー!と言ってみた。

菫さんが、私は映像制作したことないけど、ゲームのキャラクターデザインをしていてコンピューターで3Dの画像を作っている。というのでした。

私の胸高鳴る。

そして、新しいことしたいと思っていたから、映像制作勉強してチャレンジしてみたい。

心臓飛び出そう。

もうここで言ってしまえ。

白馬の絵絵を描いていただけないでしょうか?

そしてそれを映像にしてくれませんか?

全く、今考えれば、久美子さんの個展の会場決めに集まった席で。。

掴んだら離さない美炎さん。

とも言われましたが、こういう時の状態を言うのでしょうか。。

探していたパズルのピースはこれだったのか!!

と一人勝手に宝物を探し当てた状態。笑

多分お願いしながら、相手をもう掴んでいるんでしょうか。。

一体どのくらいの絵を描けばいいのか。

どんなシーンのものが必要か。

と聞かれて、咄嗟に、そんな全部でなくても、必要最低限の場面を描いていただければ。。

さて、お二人とお別れした帰りの電車。この興奮状態では逆に脚本を一気に書けるかもしれない。

というか書かずにはおられない。

スマホのメモ書きに、頭のところから、何の映像が入って、どんな音楽が流れ、古柳さんがどう登場して何するのか。

すべてのシーンを新宿から千葉へ行く電車の中で脚本を書き、そのまま菫さんと久美子さんと古柳さんと、私の伴奏をしてくれる竹井さんに脚本を添付してメール。

後は私はこの脚本にそって物語のテーマ曲をかいて、他のところの音楽を作っていけばいい。

これも後からしったことですが、菫さん、連日徹夜に近い状態でパソコンでの映像制作を勉強し、私の書いた脚本どおりではものすごい量の絵が必要だとお母さんをたきつけて、いついつまでにこのシーンを何枚。

送るように随時親子で必死に書き上げてくださっていたのでした。

たまたま菫さんの仕事がその時だけ余裕があったことも幸いでした。

そのお二人の血もにじむような作業の結果出来上がったDVDを古柳さんの稽古場で見たとき、

私と古柳さん。

ためいき。。

もう、映像だけでいいね。

そうですね。

なんて幸せなんだろうと思いました。この幻想的な世界に古柳さんがあの芝居をして、私が音楽を思いっきり奏でられるとは!

そう、お二人が必死にすごい量の映像を作っている時、私はあとは、自分の番。

テーマ曲を作るだけだ。

テーマ曲を作ればあとは芋づる式に他のところの音楽もできると思っていたので。

これが私の場合、机に向かって徹夜で作業というわけにいきません。

なるべく普通に心を遊ばせといて普通にしてるしかない。。

で、よく聞かれるのですが、ほとんどの私のオリジナル曲は車を運転してる時、お風呂に入った時、ベットに入った時に浮かびます。

3分の曲なら、ほぼ3分で作り終わります。

ほとんど手を加えないし、あ、なんか曲が出てきそう。

となったら、生理的に我慢できない状況。

最初のフレーズとともに一気に鼻歌を歌っておしまい。

制作期間は3分とも言えますし、こんな感じの曲作ろうと思ってから、出てくるまで数カ月のときもあれば、数日のときもある。

スーホの白い馬のテーマ曲、天との約束は、そんな訳で車の中でできました。

それを竹井さんに送るわけですが、竹井さんは私の鼻歌をききながら、あ、今美炎さん、右折した。あ、車庫入れしてるな。と全部わかる仕組みです。笑

それから古柳さんのところに二回通い。

そう。二回しか通ってない気がする。

古柳さんも?私も練習きらい?

え、うそ。。

とにかく!古柳さんが私の書いた脚本を手直ししながら、いろいろ案を出してくださって、いいようにしてくださるのはわかっているのでお任せ。

私は古柳さんの芝居を見ながら、あここはこんな音楽かな。と

古柳さんの稽古場からの帰り道に残りの音楽を鼻歌って。笑

あと3分の一くらいは即興です。

普通映像とのコラボレーションは、秒数をはかり、映像に音楽をあてはめて制作する。

でも、古柳さんの自由な芝居ができなくなるし、音楽も自由にできない。

というわけで、DVD操作を公演するたびに誰かが担って芝居と音楽と照明とタイミング合わせながらワンシーンずつやる必要がある。

たしかにこれも大変。

でもこの組み合わせから生まれた作品の良さの一つは案外この辺りの自由さにあるかもしれません。

それともう一つ。

白馬ちゃん。

そういえば、ワンシーンにしか登場しないのですが、それも古柳さんの芝居を見に行った時に、龍に乗ってた人形が横向きに空飛んでたのが、正面を向いた時がありました。

わ!かっこいい!あれやってください!←勝手。

古柳さんのお知り合いの方で北海道にいる、とても可愛らしい小さい子のいるママさんが白馬を作ってくれました。

しかも分解できるやつ。

そんな訳でたくさんの制作が込められている作品。

子供達が喜んでくれるのが何よりうれしいのですが、今のところほぼほぼ観客は大人の方ですね。

もちろんどなたにも喜んでいただけるのなら嬉しいのですが、この作品の面白いところは、八王子車人形という日本の伝統芸能と、馬頭琴という民族楽器。そして映像という現代のものが、違和感なく同居して、面白いことしてるところ。

その違和感のなさと、違うものが組み合わさる面白さを子供に感じてもらえたらなーと思います。

スーホの白い馬の作品だけではなく、一部、二部では馬頭琴の紹介、八王子車人形の伝統芸の紹介もたっぷりありますので、見どころはたくさん。

ないない尽くしの会場でも古柳さんはなんとかしてしまう人なので、子供達見てもらう機会をなんとか増やせないだろうかと思います。

君津の初演に続き、岡山、札幌、九州とここまで延べ9公演様々な場所で沢山の方に喜んでいただきました。

ここの子供達に見せたい!というご一報をお待ちしています。

そして君津市民文化ホールでの初演のダイジェスト動画1分強がこのホームページお知らせに昨晩新たにアップしました。

下記タップしてご覧ください。

スーホの白い馬ダイジェスト動画
作画の米本久美子さんと、てれやカフェでの公演を終えて、もう世界中どんなところでもできる自信がついた! 

と言っておられた八王子車人形の西川古柳さんです。 

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