馬頭琴奏者 / 美炎 miho 公式サイト
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 目で見ること、見ないこと。- 2016/10/05 -

Category : BLOG

長距離運転手。

今度は山形へ。

夜になって母校周辺を歩く。

真っ暗。

山の中の小さな高校での寮生活。

こんな真っ暗闇に目を凝らしていると、さらに真っ暗な山の中に目が吸い込まれる。

すぐ下に流れる横川の流れの音がざんざん耳に入ってくる。

天の川。

ただ身を置いて考える。

そんな久しぶりの時間。

高校時代は毎日のように真っ暗闇を凝視して、何かを考えていたんだなと思い出す。

あの頃見えなかったことがこの歳になって沢山見えるようになったと思っている。

それでもあの頃感じていたことはじゃあどうだろうか?

今よりもっと鋭かったんではないだろうか?

だとしたらそれは退化というだろうか。

あの頃私は五感を磨くみたいなことに興味があった。

今思えば忍者修行か。笑

山の中を走ったりもしてた。ビーチサンダルで。

この3年間で真面目に猿とクマとタヌキに間違えられたことがある。

別にいやじゃなかったけど、今思い出すとすごく可笑しい。(今頃その可笑しさに気づく)

今回は農家に泊まった。

夜遅くまでキクラゲとワラビをつまみながら語り合い、さあもう寝ましょうと言うと、明日朝早くキツツキがコンコンと家の壁たたくけど、それは私らが起こしてるんじゃない。キツツキだからな。

朝五時半に目覚めてキツツキが来るのをワクワクして待つ。

いつのまにか寝た。

コンコンコンコンコンコン!!!!!

もっと可愛い音想像してた。

あまりの勢いと音の大きさに思わず笑う。

山形から戻り、昨日は面白かった。

まず岩本拓郎さんという、現代美術の画家の方のお宅へ。

奥様は三宅一生さんのデザイン事務所を経てご自身で染色をして、着られるストール、スカーフを製作。

このあたりのことは後日のお楽しみで^ ^

岩本拓郎さんは棚田コンサートの土地、馬頭の地にアトリエがあり、棚田コンサートにいらしてくれているご縁で、私も何度か岩本さんの絵の展示へうかがったりしている。

このたわいもない、あまり考えて書いてないブログを気に入ってくださり、楽しみにもされているので恐縮ですが、音楽ってなんだろうと日々思い挑戦してみてることが、ふとここの場で言葉ででてくるときに、共感していただける所があるのかもしれない。

岩本さんの絵は現代美術。各地の現代美術館などに展示されていたり、とても活躍されている。

音楽家が羨ましいと言うが、ご自身も弾き語りでいろいろと演奏されている。

岩本さんの話は本当にわかりやすい。

現代美術の話をされてもすっと心に入ってくる。

だから私も以前は美術わからない。

と思っていたが、岩本さんの絵の前では自由に感じることができて、それでいいのかと知った。

絵から音楽が聞こえることがある。

というか、絵をみて、音楽だな。と思うことがある。

最近なぜか画家の方とお会いすることが多いのだけど、皆さんどこか共通している。

人を見る目がなんか独特だなと思う。

例えば音楽も絵も、自然のちょっとした瞬間に心を奪われた時に、画家は目を通してほかのすべての世界を受け止めているのだろうか。

それは、別に見たものを書くからという意味ではなくて、ほかの感覚機能も目に集約されているような。
そして、その場を身体全体でじーっと耳をすまして、何かを感じている感じ。

音楽家はすぐ反応しようとする癖がある気がする。

画家はものすごくそこに佇んで形になるのを待つみたいな。。

それで岩本さんに美炎さんは馬の生まれ変わりだよね、馬の顔に似てる。と言われる。二度目。

目も鼻も。

隣にいた奥様も、うん。似てるね。

わたしはうまです。

岩本さんのアトリエには、棚田コンサートの前日にお伺いします。

楽しみ。
先日打ち合わせでと新聞の取材で伺った栃木の棚田コンサートの地、馬頭で、いわむらかずおさんの絵本の美術館に足を伸ばした。

いわむらかずおさんも、実は毎年棚田コンサートに来てくれている。

ただ、棚田コンサートは遠くまで音がのび、むしろ遠いほうが音がよかったりするので、お客さんの顔がわからず、もちろんお客さんも私の顔がわからない。

それに毎年、お見送り演奏として、皆さんがすっかりた棚田からいなくなるまで弾くので、結局顔を合わすことがないまま毎年。

それもとてももったいないような気がして、今年は主催の廣田さんの力添えで、少しお見送り演奏した後で、石舞台の脇にCD販売コーナーをして、お顔を合わせられるようにしようかと思案中です。

そんなわけで、いわむらかずおさんにも初めてお会いしました。

いわむらかずおさんも、私の顔を初めて近くでみて、あ、美炎さんこんな人ね。と確認してました。笑

というか、玄関エントランスで鈴なりのアケビの実を、かずおさんの息子さんが、食べていいですよ。というので、久しぶりにアケビに食いつき、思いっきり種をぶぶぶーっと飛ばして遊んでるところに、いわむらかずおさんがひょっこりあらわれました。

美術館と美術館をとりまく環境そのものが、もう14ひきのネズミの世界。

さっき棚田で風に吹かれて弾いていた幸せな世界がいわむらかずおさんの絵の世界にそのままある。

愛おしい眼差し。

それが伝わってくる。

棚田で弾いてると、小さな生き物たち、木や小川の流れ、風や光、全てが反応してくれているみたいで本当に幸せな共演ができる。

その世界をダイレクトに音にのせるのみだが、

実は瞬間瞬間で、人知れず、てんとう虫が楽器にしがみついてたり、ミツバチが弓の間を行ったり来たり、その時々にいろんな出会いがあって、それは私だけの楽しみなのだけど、そんなことが絵本になっている気がして嬉しい。

あんなに世界中で14ひきのネズミシリーズは出版されているのは、ピーターラビットもそうだけど、里山で暮らす人の暮らし生き物たちとの交流や、同じ世界を共有している物語を感じるからなのだろうな。

そして夜は赤坂へ。

ラジオパーソナリティーで活躍する小川もこさんとスターダストレビューのキーボードの添田啓二さんと飲み会。

もこさんは語りの「けや木会」で一度共演させていただいて、二度目は私のCDから「龍は嵐を呼んで天に昇る」を語りに使っていただき、ラジオ番組で電話出演したり、とてもお世話になっています。

音楽大好きなもこさん。

もこさんの語りは音楽だな。と思ったことがありました。

で、もこさんが今回の語りの時に怖い話をしたようで、それを日本酒のとっくりを片手に少しだけ語ってくれただけで、添田さんとうわーーーっ!!ってなりました。笑

スターダストレビューのツアーでの裏話をいろいろ聞いて、なるほどその規模のコンサートとはそういうものなのかと興味津々。

ふと気づけば5時間もあっという間に濃い時間が楽しく過ぎました。

添田さんに、人生初こんなにモンゴルと馬の話を聞いたと言われ、私も同じ日本人なのにいつのまにかあまり知られてない世界を知ってる人になってたんだなと思いました。笑

添田さんとは、ちょっと一緒に何かやりましょうよ!ということで、ちょっとだけ企てています。お楽しみに。

そうこうしている間にも今週末は伊丹で四次元ステージさんとの初共演!

これはとっても楽しみです。

台本を読ませていただいて、皆さんにお会いして、どんな世界に仕上がっているのか、また自分はそこから何を感じて、どう参加することでまた新たに何が出るか。

とりあえず体力回復して、伊丹まで走りたいと思います!

   
    
    
    
    
    
  
    
    
    
 

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