2018
炎という字は私にとってもっとも身近でありながら、つかみどころなくかえって遠かった。
なにせ自分の名前に炎という字がある。
子供の頃は大人からはいたく感心され、子供からは燃え尽きた子、燃え上がる子、などとからかい半分に言われる、なんか変わった名前だしなんなら自分も親も変わっているのだろうと変な納得。
本名の美炎子(みほこ)を音楽活動をするようになって美炎(みほ)と名乗るようになってから、やっとこ自分の名前の意味を感じるようになった。
青い炎というオリジナル曲がある。
滅多にライブで弾かないのだが、名前の炎にもかけている。
炎というのは物凄い力だ。
生かしもするし殺しもする。
美しい炎だから、殺しもする炎ではない方の炎だと、そう今までは思うようにしていたが、美しかろうが炎は炎だ。
やっとその殺しもする炎の方に着目する気になった。
名を付けた父もきっとその両面があるゆえに惹かれた言葉なのだろうと思う。
父は幼い頃両親を亡くして鹿児島から東京に出てきて戦地へ。
ロシアの捕虜になり帰国。
父には兄弟も親戚もなく、父から辿れる人に私も会ったことはない。
母方の親戚は割と近場に沢山いて、私はその中で育ってきたが、父は父だけだった。
文学の研究が仕事で生きてる全てだった父は仕事の仲間は沢山いたけれど、多くの人に慕われ愛されていたけれど、ただ一人。
そんな風に見える。
悲しいことでも寂しいことでもなく、心の奥深くに消えない炎があって、それ故に一人であり、最後までブレずに生ききった。
なんなら、「俺は死んで終わりじゃない。
次の世でもそのまた次の世でも永遠にあるんだ。」と亡くなるひと月前に私に言った。
この世で会えなくなって一年以上経つが、悲しくも寂しくもない。
ただ父がくれたこの名前に度々向き合わされるというのが、なんとも不思議なことだと思う。
きっとそれは父がそのように名付けたからに違いない。
悲しくも寂しくもないのは別の世で再会できるのが楽しみだからだ。
父は言った。
待ってるよ。と笑顔で。
近頃私の中の炎は一つの方向を示してくれている気がする。
行ってみよう。
そこへ。
12月25日火曜日
19:40〜
大久保boozy muse
お待ちしています。
馬頭琴 美炎
ピアノ 工藤拓人
ベース 山田章典
ドラム 前田仁
・
12月14日金曜日
倉敷 美観地区
絵と陶芸西美紀展示会にて
12月8日土曜日
千葉市花見川区横戸町
オリーブハウス
13時半
1月13日日曜日
千葉市科学館
プラネタリウムコンサート
チケット販売開始12月10日
千葉市科学館のミュージアムショップにて購入のみ。
1月26日土曜日14時〜
3つの琴コンサート
川口リリアホール