2018
5月ってアメリカには何か国民的連休がなかったっけ?
とぼんやり思ったのは冬頃。
航空券は1月には取り、行くと決めたのなら、宿なんかも混むかもしれないからそれだけおさえようと思った。
それですっかり忘れていたけれど、
火曜に日本を出て、水曜に日本に戻る旅の真ん中の金土日月。
月曜がメモリアルデーで祝日なため、気づけば金曜からなんとなくセドナの街もアップタウンの一部は車が混雑していた。
それでか、モニュメントバレーでは唯一眺めを一望できるホテルが満室で、小一時間ほど走ったカエンタという街までいかないと宿が取れなかった。
モニュメントバレーは私も初めてなので、そもそもネットで見かけたモニュメントバレーの写真に心を奪われてしまい、ここへいく!
と思ったのがはじまり。
当初は以前のブログに書いた通り、別の方々と行く予定で、彼らはセドナは行ったことがなく、モニュメントバレー界隈に詳しかったので、全く別の旅を想定していたのだが、取り残された私と前田さんは、行き慣れたセドナを拠点にしようという事になり、図らずも、またセドナに来れることに。
結果セドナに来れて良かったなー。
やっぱり、年数置くと、また違ったものが見え、新鮮なのだとわかる。
モニュメントバレー一望の宿がとれたなら、問題はなかったのだが、アメリカというのは土地が広いせいでどこも大きな青空駐車場。
屋根付きの二階建てとか無い。
つまり車の中はこの日差しでとても暑くなる。
楽器を置いておけない。
とまあこうなるわけですね。
夕方の撮影ポイントが決まるまで、レンタカーで下見するか、ジープツアーかホースツアーに参加するか。
でも参加するなら、楽器をどうするか?
考えても分からないので現地判断。
時間が沢山あるようなら、カエンタのホテルに一度楽器を置くのもいいかなと思ったけれど、片道一時間はやっぱり長いので無し。
セドナからモニュメントバレーはざっくりこの距離。
前田さんは半分砂漠のような荒野の中を続くどこまでもどこまでも真っ直ぐな道と景色に感嘆を通り越してほとんど呆れてました。
ちょっと、この景色にグラスランド合うんじゃないの?とか言って(去年できたオリジナル曲)かけてみる。
グラスランド
合うねー!
これはどう?
って次々思い浮かぶオリジナル曲をかけてみるとぴったり。
私の故郷はここなのか?笑
お昼頃モニュメントバレーに到着。
予約が取れなかったホテルに隣接したビジターセンターでお昼ご飯。
眺めがすごすぎて食べたらいいのか眺めたらいいのか分からない。
あまりすごい眺めだと、カメラ撮るのを諦めるようだ。
メキシコ料理とタイ料理の量を思い出し、2人前はムリだと分かっていても、一人前をシェアする勇気もなく、よく見ると、可愛いサイズがあるので、これなら!
とナバホの料理を頼む。
これで小さいサイズなのね。
今日はこれからモニュメントバレーをまわるので、この炎天下の中、お持ち帰りはできない。
でもこれ全部食べたら体調おかしくなりそうだし。
半分くらいはごめんなさいして、腹に詰め込む。
割とのんびり出て、のんびり来てしまったせいか、お昼を食べ終わる頃には3時に近づいていて、ふと前田さんが、美炎さん。
ジープツアーの最終は3時だよ!
というではないか。
大変じゃ。
急いでジープツアーのカウンターを探すのだ!
この時点でホースツアーは諦める。
なんだか炎天下の中たくさんの人を乗せてる馬自体が嬉しくないだろうなとか思うと、もちろん夢の赤い大地を馬で走るとか無理だし、ここではないどこかでその夢は叶えることにする。
何より、楽器をレンタカーに置きっ放しにする訳にはいかないし、この人のたくさんいる施設に預かってくれるところは無さそうだし、ジープにならなんとか積んだらいいか。という頭。
モニュメントバレーの中のいくつかある象徴的なモニュメントの岩を縫うように砂利道のコースが幾つかあり、手前の方をまわるコースはレンタカーや自家用車で周れるが、奥の遺跡の方は、ナバホ族の経営するジープツアーでないと行けないようになっている。
これが1人90ドルということなので、はじめは、ジープツアーじゃ撮影もできないし、レンタカーで自分達でまわろう。
と思っていたが、セドナでナナさんに、絶対、ナバホ族のジープツアー参加しなくちゃだめよ。
あれをまわらなかったら意味ないと言われ、素直にそうする。
ネットで調べると、ホテルのロビーでジープツアーは集まるような事が書いてあるので、ホテルのロビーをウロウロ。
カウンターの人に聞くと、ビジターセンターの方だと言うのでまた戻る。
ビジターセンターをウロウロしてもそのようなところはなく、ふと赤ちゃん連れの日本人の家族。
赤ちゃん連れてるからジープツアーは行かないだろうなと思った頃には前田さんがもう尋ねていて、彼らは、分かりませんが多分ホテルのロビーの、というわけで振り出し。
でもやっぱりない。
間に合わなかったら笑うしかないと思いつつ、最後にお土産屋さんのお姉さんに聞くと、外の駐車場の向こうだという。
なんと!
小走りで行ってみると、駐車場の外れに小さな小屋があり、ジープツアー、ホースツアーのカウンターがある。
一瞬ホースツアーを迷うが、楽器優先ということで、ジープツアーへ。
とても大きな身体のおばちゃんとおじちゃんが、予約してるの?と交互に聞いてくる。
してないと言うと、あ、それなら私ね。
とおばちゃん。
ついてきて!
と大きな荷台はオープンで幌がついてるジープへ。
何人か他にお客さんいるかと思ったら乗客は2人。
まあ特に、三時とか無さそうだ。
それなら楽器積めるし良かったと思い、ジープへ。
陽気なナバホ族の大きな身体のおばちゃんがガイドって大丈夫かな?と思ったけど、考えてみればジープツアーだから運転だからいいのか。
このガイドのおばちゃんはついにトイレに二回寄った以外はジープを降りずにガイド。
私たちは単語を拾ってざっくり意味を理解すると、五分撮影タイムよ。
と言われる間に身軽に飛び回る。
2人だし、陽気なおばちゃんだし、もしかして、ちょっと楽器出して撮影も、ありかもしれないと思えてきて、他のツアー客がいない時には、そうやって撮ってみたりもした。
ガイドのおばちゃんは楽器の馬に興味を示す。
スリーピングドラゴン
わかります?
左が寝てるドラゴンの横向きの顔。
もともとはおばあちゃんがいて、羊の毛をすいて、紡いで機織りという工程をやってみせてくれ、観光客はチップを箱に入れるのだけど、おばあちゃん亡くなり、お母さんは赤ちゃんがいて今手が離せない。
孫娘が困ったなどうしようという感じにしばらくウロウロしながらも、とうとう座って毛をすきながら、私はこれしかできないんだけどね、おばあちゃんがね。とか多分いいながら一生懸命説明してくれる。
天上には穴が開いてるもんなんだ。
って普通に思えてしまうほど、半円のホール状の洞窟の上には穴があいてる。
人の小ささ。
いちよう私うつってます。↓
まさにサンアイズ。
ちょっとドキっとした。
見られてる。
ここにはアンテロープの壁画もある。
太古の人が感じたこの目と私が感じたこの目は同じものかもしれないな。
さてこの後、もう一つビックホーガンという洞窟へ。
ガイドのおばちゃんが、ここで楽器弾いてみたらいいよ!
って気軽に言うので、いいんだ♪と思って、ちょうど誰もいなかったので、楽器持って前田さんとGO。
ガイドのおばちゃんはかなり手前の所でジープで待機。笑
ちょうど天上の穴の下に腰掛けるのにベリーグッドな岩があるし。
弾いてみると頭がポカーンとする。
何も考えなくても手が動く。
音を聞くよりも、その自分の自動運転ぶりにポカーンとする感じだ。
風が時折こたえるように吹く。
改めて今写真を見返してすごい絵面だなとポカーンとする。笑
ある意味奇跡でしたよ。ここに誰かいたら、弾くのを諦めていたし、そもそもおばちゃんが弾いたら!って言わなかったら私は弾かない。
そうこうするうちに、他のツアーの人達がゾロゾロ来たので急いで楽器をしまって帰ろうとすると、そのうちの1人の人が、それ、弾いて、お願い。ってジェスチャーで。
オッケー、じゃあ少しだけって、楽器をまた取り出して岩の腰掛に向かう。
こういう時は弾けってことだろ。
またポカーンとする。
見ている人たちがスマホをかざして撮ってるのがわかる。
そんなことどうでもいいくらい、さっきみたいな自動運転。
風が吹く。
ビックホーガンでの演奏
この音。
カメラの音でもこれだけの音が撮れたのだから、やっぱりすごいな。
風の音も入ってしまっているけれど。
この動画は前田さんが咄嗟に撮ってくれた。
本当に感謝。
それからジープツアーを終えて再びビジターセンターへ。
炎天下の中、ジープが巻き上げた砂埃と、とにかく疲れた。
前田さんと、夕方の撮影前に一休みと、アイスチャイを。
スパイスが効いてほんのりした甘みの冷たいチャイは疲れが取れた。
お土産屋にいると、1人の欧米のひとがやって来て、さっきは演奏ありがとう!
本当に素晴らしかったよ!あの楽器はなんだい?
みたいな会話を。
さっきジープツアーで、幾つかこのポイントなら、人少なそうだし撮影できるかなというところを確認していたのでレンタカーのなかでボサボサの髪の毛をやり直し、汗と砂埃を被ったまま化粧して、再びモニュメントバレーの中へ向かう。
続く
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7月27日金曜日
18:30open 19:30start
神楽坂 The GLEE
馬頭琴 美炎
ピアノ 竹井美子
ドラム・パーカッション 前田仁
ベース 山田章典
定員55名
要予約。
03-5261-3124(平日10時〜18時)
2018
細かい予定はなるべく決めない。
ズボラ
適当
という性格にも起因しますけど、その方が結果うまくいく。
目の前で起こったことから次の予期しなかった展開に合わせる。
ことが可能になるから。
こうしてああしてこの時間にはここを出てとやっていると、次の予定が気になってしまう事と、うまくいかなくてイライラが発生する事と、あんまり良いことない。
だいたいこの旅でも、宿の関係で2日間モニュメントバレーへ移動する事と、ナナさんと子宮の洞窟に行くことと、そんなやり取りをしていて、ナナさんが楽器持ってくるなら、ホームコンサートどう?ということでミニコンサートと、決めたのはそのくらいで、でも前日には、明日はさー午前中ここ行って午後はこうしよう!
とか言っといて、実現したためしはありませんでした。
もちろん3回目のセドナの私と、アメリカ初めての前田さんとでは(小声で、あと、方向音痴)
偉そうに私がこうでこうでああだからさー、何時にこうしてでぐるっとまわってこうするのがいいと思うんだよねー。
で、夕方にはこうして。
とか言うのを、何の意義もなく、それにいたしましょう!
と同意し、私もそれに満足して寝て起きると既に寝坊とか。
気持ちが変わるとか。
そんなんで前日思い立ったことは、当日全く成されない。
昨日のあの偉そうな説明は一体何だったのかと自分で思うわけですが、まあいいか。
もちろん前田さんは昨日私が何を言ったか覚えてないか、どちらでもいいのか、全く平然として、突然の予定変更や、今からここ行く!宣言にも動じず。
さて、ナナさんとケニーを迎えに行って、子宮の洞窟へ。
ホピの遺跡でナナさんが長老に教わったやり方でお祈りして清めてから、子宮の洞窟へ。
少し岩壁伝いにに登ります。
くるっと振り返ると、何この眺め。
ってなります。
前田さんもすごいを連発していたけれど、それに負けず私もすごいを連発していたので、ふとナナさんに、え?美炎さんここ初めてじゃないよね?
と2回くらい確認されました。
充分すごいのに、さらにちょっと上の、ちょうど一人で入れるくらいの丸い小さなくぼみ。
まさに子宮。
に入ると
何この眺め。
ちょっと想像できない視界です。
眺めの素晴らしさもですが、自分の周りの小さな祠から見える形と眺めが、想像できない景色です。
そして岩の冷たさや温かさのようなものも。
そこから眺めてると、一部の景色なのに、地球を眺めてるって気持ちになる。
そのくぼみから出て、岩壁つたいに少し崖の方へ移動したところにちょうどベンチのような岩の腰掛があるのでそこに腰掛けて音を出す。
この赤岩の世界はどこで音を出しても気持ちのいい返答をくれる。
そしてここでも太鼓パワーはすごかった。
太鼓ってそうか、そうだよなー。
原始から伝達の為に打ち鳴らされている楽器。
より遠くにより広く。
空気が振動して伝わる感じが見えるほど。
生きとし生けるものがこの振動を受けて、一体どう感じるんだろう?と思わず思う。
馬頭琴は岩に染みていく感じ。
風にのって広がる感じ。
弾いてる私達も含めてみんなでぼーっとしてしまった。
美しくて。
眺めだけで、空気だけで美しいのに、音をのせるとその美しさが、その偉大さが自分にかえってくる。
そんなふう。
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ナナさん撮影。
(画素数小さくして送ってもらった為、少し荒いです。)
誰撮影かちょっとわからないけれど、な写真を数枚。iPhoneだったりカメラだったり。
ナナさんとケニー。
四人で撮った写真もあるはずなんだけど、多分ナナさん持ってます。笑
行きは夕方でもまだまだ暑く、持ってたお水を飲み干し。
帰りは薄暗いと既に涼しく快適。
サボテンの花
ナナさんは画家でもあるので、ナナさんの撮る写真もアートですね。
明日はモニュメントバレーへ。
2日間の滞在で写真を撮るのなら、初日の夕方と二日目の日の出。
撮るポイントも撮れるのかどうかもよくわからないけれど、あと、どうしてもモニュメントバレーの人のいない原野で音を出したかった。
それは果たして可能なのか?
続く。
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2018
昨日は早朝に夕方にと撮影を欲張ったので、今日は夕方からナナさんと子宮の洞窟へ行くまでの間は、街の散策でもしてゆるりと過ごすことにする。
頼まれたインディアンジュエリーを探したり、美味しいものを探したりしましょう。
私達のロッジはウエストセドナにあり、スーパーとか実用的なお店が主流。
少し離れたアップタウンが観光地的な場所で、ビジターセンターやお土産屋さんやアートセンターが並ぶ。
この街並みというのを一切写真撮ってなかった。
ロッジの前にあったホワホワして淡い色の優しい香りの花があんまり素敵なので、こりゃいい雰囲気で撮れるかもと、前田さんにちょっと撮ってくれといって撮ってもらったもの。
咲いて開いているのもある。
そうそう昨晩はウエストセドナにあるタイ料理屋で食べた。
ここは確か最初のセドナでナナさんに連れてきてもらったところ。
一つだけ頼んでシェアしたいと思いながらもそれはやっぱりダメよねと、二つ頼む。
お持ち帰りして翌日の朝ごはん。
ここでNOと言えない日本人の前田さん。
注文をとってもらいたい時にウエイターに「sorry」と呼びかける。
私はその話は一つの日本人がやらかす、あるあるネタとして知っていたので、まさかそれをやってしまう人がいるとは思わず、ん?となった。
それからお買い物して、レジ袋いるか聞かれて
要らないのに、OKと言ってしまうバージョンもありました。
それを何回かやってたなーー。
ちょっとそこまでくると、日本でもちゃんとNOと言えるようになろうよ。と狼狽心ながら思いましたとさ。
アップタウンのお店を色々と周り、インディアンジュエリーといってもいろんな種族によってデザインが違うのが面白い。
昔からターコイズは色に惹かれて好きだったけれど、この頃日本でもインディアンジュエリーのお店があるととりあえず覗いて見てしまうのだが、ホピ族のデザインの絵が面白くていいなと思う。
お店によってお値段違うし、どれもお高いのでやっぱり見るだけ。
それでも見るだけで楽しい。
しかし炎天下の中のお店巡りは酔ったようになってしまい、夕方のハイキングの為に、また滞在の後日に来ようということにして、whole foodsへ。
ここは全米にあるオーガニックなものを揃えたスーパー。
ここへ歩いていける所に宿をとったので、お腹が空けばここへ行った。
スーパーは日本だと寒くて、欲しいものもあまりないので行きたい気持ちにならないのだが、ここはなんか色々商品を見るのも面白いし、美味しいので、ふと予定がないとぶらっと来てしまう。
ここのハムを4切れずつ数種類買ってつまみにしたり、オリーブを詰め合わせてつまみにしたり、撮らなかったが、沢山の惣菜を箱に自分で好きなだけ好きなものを詰めて、重さで支払い、スーパーで買ったものは、カフェテリアで食べれる。
日本の人にも英語で話しかけられる。
ドーナツ買って、自分で包んだらこんなことに。
パートナーのケニーさんも久しぶり。
早速子宮の洞窟へ。
続く。
7月27日
夏の銀河夜行LIVE
神楽坂 THE GLEE 18:30open 19:30start
馬頭琴 美炎
ピアノ
竹井美子
ドラム・パーカッション 前田仁
ベース 山田章典
2018
アリゾナのフェニックス空港からレンタカーに乗り、乾いた大地をいく。
いゃあ。フェニックスからの運転初めての右ハンドル右車線は緊張して疲れた。
そして早速前田さんにチェンジ。
ところが時差もあり、疲れているところに果てしない一本道に入ってしまったものですから、眠くなってしまってしょうがない。
聞いたこともない古いアニソンを大声で歌う前田さん。
私が何か歌うとテンポ修正が即入り、そのまま口ドラムで伴奏してくれるので思わずこちらも本気になってしまう。
結構目がさめるね。
これの本当の正体はアンテナなんじゃないかと思うくらいのサボテンがにょきにょき。
二時間くらい後にセドナに入ってくると、あの赤いもこもこした岩山が見えてくる。
ドキドキ。
ワクワク。
前田さんはフェニックスからずっとこの広さに感激してるので、前田さんの反応がこちらも楽しい。
十字路を左回りに周るサークル型の信号なしの(何ていうのかしら?)ものがセドナの街は主流。
これ慣れるとものすごくいい。
信号待ちのストレスない。
宿の近くのメキシコ料理の店へ。
早速サイズのデカさにおののく。
アイスティーの大きな紙コップが空になってないか、毎度見にくるお店のお姉さん。
4/1も飲めなかった。。
というかもうずっと眠い。
飛行機の中では日本時間では夜中に起こされて、アイスを食べさせられ、少しまた寝てのち、朝ごはんを食べさせられる。
すごいことだ。
次の日はまずぐっすり寝て、目がさめると夜中の1時。
あれ?と思って仕切り直し。
再び寝て起きると3時。
もうあきらめて起きてしまい、準備をはじめる。
前回のブログに書いた通り、せっかくなら宣材に使える写真撮ろうということで、初めてカメラを買い、使い方も撮り方もど素人の前田さんも私も撮る気はまんまん。
以前アメリカで知り合ったカメラの井崎さんが言っていた、朝日と夕日の頃撮ればいいんだよね。
くらいにしか思ってない。
そんなに早く起きたのに、やっぱり眠かったのか、トロトロ準備をしていたら空が白みはじめてるではないか。
焦る。
セドナは今回3回目。
一番好きなカセドラルロックへ。
あらこれ、山頂行く前に日が昇ってしまうのではないかと思い、以前撮った山頂写真はまた別の日に行くことにして、だいぶ下の方の踊り場みたいなところで撮ることに決める。
さあ
めくるめく、前田さんが初めて撮った写真達をどうぞご覧ください。
ほんの一部ではありますが。
私も撮る。
日が昇ってしまうと確かに明るすぎて雰囲気ある写真にならない。
そして途端に暑い。
少しハイキングしたら、もうお腹空いたので街へ戻る。
まだまだハイキングするチャンスも撮るチャンスも沢山あるもの。
まだ1日目だぜ。
と思ってる。
入ると店内はものすごくいい香り。
写真撮っていいか聞くと、逆に撮ってあげるわ!と撮ってくれる。
チョコレートもおいしいが、チョコレートドリンクも美味しい。
そしてお店のお姉さんがラブリー。
癒されるなぁ。
美味しいので、お土産はこれにしよう!と最終日にまた来て買うことにする。
お店のお姉さんのラブリーな姿は最終日のブログをお楽しみに!
それから宿で仮眠。
次は夕方を狙う。
音出してみようということで、あまり人の来ない所がいいねと、四大ボルテックスのところは避ける。
ボルテックスというのはエネルギーが噴き出してるところというような定義だったと思うけれど、なんとなく地図でこの辺りに行ってみようと目星をつけて出かける。
この辺りかなというところに停めて、衣装と楽器を担いで草地の中へ。
前々回かもうちょっと前かのブログに書いた、南房総のギャラリーの山鹿先生のところで見つけた麻布に山鹿先生が描いたものを益子さんという方に衣装にしていただいたもの。
こちらは前田さんの衣装とお揃いのもの。
私のはシンプルなワンピース。
前田さんのは前田さんが着ると、少数民族の衣装に見える。
もう日が沈む!と思って夢中になって撮っていたから、最初気づかなかった。
前田さんがふとジャンベを叩く手をとめて。
ほら、木霊が聞こえる。
え?
叩いた音がいつもより乾いて深い。
その後で同じリズムで細かい振動が大きな波のように広く遠くからやってくる。
なにこれ。
大地全体がこたえてる。
こんなに広く音がいくなら、こんな振動になってかえってくるなら、山崩れでも起きるかなってふと思うくらい、音って影響するんだな。
音を出すってそういうことなんだな。
日が向こうの山に早くも潜って薄く暗い中、前田さんの顔がはっきり見えて、音もよりリアルに耳にくる。
ああこの空気感はアラスカだ。
私は幾度もあ、この瞬間は!というときに、アラスカを感じる。
つまりは、とてつもなく広い、それでいて今ココにいる。という強烈な感覚が同時にあって、普段の色んな感情や出来事にもみくちゃにされていたとしても、これが確かなものなんだと気づく。
原野。
数年に一度でもいい。
私にはここに身を埋める時がなくてはならない。
それもヨーロッパやアジアではないんだな。
行ったことないところは分からないが、北米のアラスカかアリゾナあたりが自分の肌にあう。
空気って、現在だけではない、全てのものがそこにある気がする。
音で確かめることによって、またよりそれがリアルになる。
ね、前田さんをアリゾナに連れて来たかった理由は、実際に行かないとでしょ!って何度も言いたい。言ってないけど。あ、言ってるかな。
兎にも角にも信じて行く。と思ってくれたことに感謝。
直前には、僕はこんなに旅したことないし、アメリカ大陸もはじめてだし、どうしよう怖いなんて言っていた人とは思えん。
最初から馴染んでますよ。
明日の夕方はセドナ在住のナナさんに連れられて子宮の洞窟へ。
初めて来た時に、あ、だから私ココ(地球)に来たんだと思って涙がとまらなかった。
じゃあ地球の前にどこにいたの?て話ですが、そう思ったのだ。
そんな感覚もちろんはじめてだったので自分でびっくりした。
またそこへ行ける。ドキドキ。
明日は2日間セドナから遠出。
初のモニュメントバレーへ。
なんかタガが外れるんじゃないかなって思うわ。
こうなったら、何もかも外れて宇宙へ飛んでけ。
笑
さて、夕日を追いかけてちょっと移動。
景色を優先させると人物が暗くなり、人物を明るくすると景色が白トビするのが解決できなくて四苦八苦。
日本にかえってから、それを緩和させる機能がカメラにあったことに気づく。
続く。
2018
モンゴルweek 過ぎたら
一週間ほど旅に出ます。
中学校の時にはじめてアメリカへ行き、色々まわった中で、グランドキャニオンが一番印象に残り、買ってきたお土産は(とうに無くしてしまったけれど)今でもはっきり覚えていて、小さいネイティヴの壺2つ。
いわゆるアメリカのイメージって私には大きく2つあって、西海岸や東海岸の華やかな都市。
それと対極にあるアリゾナなどの赤い広大な大地。
2011年の2月。
知人がアメリカのセドナに行ってきたと私に言ったので、セドナって何?どんなところ?って聞いたら、赤い広大な大地がひろがっていて、面白い岩山があちこちにあるの。
って聞いた途端にその光景が頭の中でひろがり、私もそこへ行く。
と思った。
そして一人旅に出る。
後からそこは大昔ネイティヴアメリカンの聖地であることを知り、今や有名なパワースポットであることを知るのだが、そんな事は何も知らないし、それよりもとにかくそこに行く。と自分の中の何かが決めてしまったようだ。
現地に住むガイドのナナさんを紹介してもらい、一番最初に小さなお店に入った。
そこでポストカードを眺めていると、白いバッファローの絵があり、その前に白い服を着たネイティヴアメリカンの女性がパイプを捧げ持っている絵があった。
なぜかとても惹きつけられて、見入ってしまう。
立ちすくんでじっと見ていると、ナナさんがやってきて、それね。ホワイトバッファローの伝説というの。
最終日にやるネイティヴの儀式のスゥエットロッジの時に、そのお話聞けるから、楽しみにしててね。
と言われる。
そのポストカードと、小さなポケットサイズのインディアンフルートを買う。
最終日にティピの中でシャーマンの人が語ってくれた。
スゥエットロッジは普段サウナ苦手なのに、なんだか楽しくてものすごくすっきりしたのを覚えてる。
日本に戻って間もなく、東日本大震災。
ふとホワイトバッファローの伝説を思い出す。
最初は一曲作ろうと思ったのだが、ナナさんに頼んでストーリーを改めて送ってもらい、全部で7曲作った。
美浜文化ホールで2回ほど朗読入りで演奏し、CDも制作したが、こちらは売れ切れてしまった。
いつか被災地でちゃんとホワイトバッファローをやりたいと思いながら未だにできていない。
でもこれはまたその時が来たら、ちゃんとやることがあるのだと思う。
セドナにはその後もう一度行った。
そんなに同じところに行くとは自分でも思ってなかったのだが、猛烈に行く!
ってなる時があるようだ。
で、またそんな感じ。
今回は一人旅ではなく、ドラムの前田さんも一緒。
この方は、初めてちゃんとデュオで一緒に演奏した時に、確か2年前の春のマザー牧場だったけれど、私がどう弾きたいか、なぜこんなにツーカーで分かるのか不思議に思った。
そして結論。
シャーマンだ。(笑)
それも私の頭の中のイメージはネイティヴアメリカン。
そういえば、小学校公演で、子供たちの感想の中に、前田さんは原始人みたいだった。
っていうのがあったな。
でも話をするとまるで、いわゆるスピリチュアルな事を知らないのと、自分の感覚の鋭さにもまるで気づいてない。
確かにその後、一緒に活動していく中で、いろんな事が抜け落ちていると思うことも多いのだけど(すみません。自分のことは棚に上げて)
前田さんをアリゾナの大地の上で太鼓たたかせたら面白いだろうなとその時思った。
でもまさか一緒に行くことになろうとは思わなかったのだけど。
今回は本当は別の友人と行くはずで、その友人がやりたい事があるからと言うので、どこがいいか考えていた時に、ネットにあった写真。
モニュメントバレーをみて、ここじゃん!と勝手に思う。
だったら前田さんも誘おうと思う。
けれどその友人は行けなくなり、でもその後別のアリゾナ大好きな友人と行こう!と盛り上がり、詳しい彼らがいるならあちこち周れるだろうと、ワクワクしていたのだが、彼らも行けなくなる。
取り残される私と前田さん。
方向音痴の前田さん。
助け合っていきましょうと前田さんが言う。
セドナは二回も行っているので、様子はわかっているけれど、モニュメントバレーまでレンタカーでいく。
この国際免許取りに行くのに、パスポート持たずに行き、出直して今度は前田さんがパスポート忘れるという、出鼻をすでにくじかれる。
セドナに二回目に行った時に出会った写真家の井崎さんに二回目は撮影してもらい、井崎さんの住むシャスタでも別の機会に行って撮影してもらった。
誰もいないあの広いところで演奏したいという野望と、どうせ行くならあそこは絵になるから写真撮ろうと思うのだけど、素人の私たちに果たして使える写真は撮れるのか??
乞うご期待!
セドナでは今回もナナさんに子宮の洞窟を案内してもらう。
実はもう一つ事前準備でやらかしてしまった事があるのだが、恥ずかしくて書けません。
そして解決したので良かった。
とにかく、お互いにパスポート関係はしつこくチェックしましょうね!
と確かめ合う。
おかしいな。私はいつも一人旅するときは大丈夫なのに、なんでか間が抜けてしまう。
前田さんは今から、右側通行ということは、左にハンドルがあるの?
美炎さん、最初の運転はお任せします。
珍道中にならないように気をつけよう。
旅に出る直前まで私は馬頭琴アンサンブルのリハと本番3つで旅のことを考える余裕もなく、前田さんも所属する打楽器チームの新作発表で連日遅くまでリハーサルと本番で余裕なく、
このタイミングはなんなんだろう。
きっと向こう行ったら、広大な景色の中しばらくはボーーーーっと放心してしまうんだろうな。
なので突然ですが、いまのうちに、来月からの予定をば。
6月1日は非公式ですが、元、寒立馬のユウロウのお見送りかねて、小学校訪問演奏。
6月3日はセシオン杉並の30周年コンサートに馬頭琴美炎トリオで出演します♪
6月10日は四街道にてチャリティコンサート。
こちらはパーカッションの前田仁さんと。
パーカッションの前田仁さんとデュオです。
10:45〜11:25の40分です。
6月25日から29日は台湾でパミールの花。
舞踏家の太田直史さんと、花蓮などまわります。
6月30日は八街市にあるホワイナッツの記念イベントでソロで出演します。
7月1日は赤坂ビーフラットにて馬頭琴美炎トリオ20〜30分ほどの予定です。
7月8日は詳細はまだですが、南相馬にてライブ予定です。
7月13日は八街市の図書館にてライブです♪
図書館にコーヒー出店もあるそうですよ。
図書館隣の資料館には八街の馬の歴史が色々展示されてます。
7月14日はワンコインコンサート。
馬頭琴美炎トリオで。
7月20日はギャラリーsfk のニューヨークからのアーティストの展示にてソロで数曲出演します。
他にも非公式で幼稚園、支援学校、老人ホームなどの出演もあります。
7月のオススメはなんといっても27日夜の神楽坂での自主企画ライブです。
自主企画なので、遠慮も何もなく、好きなだけ好きなものを演奏します。
映像も色々使う予定です。
チラシには書いてありませんが、ベースの山田章典さんも出演します。
ついでにその先の予定としては、8月はお盆前後で岩手に行きます。ちょっと色々訪問がてら、ライブもあるかもしれません。
8月17.18.19
岡山牛窓町にて喜之助人形劇フェスティバルで八王子車人形とコラボ、スーホの白い馬です。
4公演予定。
次の週頭は兵庫にてスーホの白い馬。
その流れで、今もう一つライブ企画中です。
9月16.17日福岡で猫の手企画ライブ。
その前には熊本の保育園でも演奏します。
10月13日は館山のお寺宗真寺でコンサート。
14日は栃木県那珂川町の山の棚田にて、今年8回目となる山の棚田コンサート。
19日は岐阜のゴーバルにて夜。
20日は名古屋にて絵と陶芸の西美紀さんとコラボライブ。
21日は長野県飯田市ピッツアヒコノキライブ。
11月再び岩手。
11月8日は三鷹カパリスンで西美紀さんとのコラボライブ。
ざっくりとそんな予定です。
アリゾナの大地を思い描いて作った曲の一つ、レッドロックスピリット。
アリゾナから帰って前田さんのソロがどう変化するか楽しみですね!
パーカッションで参加してもらう現場が続くので、ドラムの出番が少なく、ドラムでの初演は7月27日の神楽坂かもしれません。