2016
空っぽになりたい。
からっぽに。
バカでいいから。
アホでいいし。
怒鳴られたとしても、呆れられても。
空っぽになるために空っぽな時間を過ごす。
自分にとって大切なこと。
傍目にはただのマヌケかな。
猫みたいに澄んだ目。
今日そんな瞳に出会った。
幼稚園でね。
最前列の中に顔を埋もれさせて二列目だったけど、ただ一心にこちらを見ていた。
髪のくるくるした目のクリンとした可愛い女の子。
丸い瞳で一心に見ている。
何度か目を合わせても揺らがない。たじろがない。
別にその目が何かを言ってるわけじゃなかった。
でも全身でわたしを見ていた。
そして話も音楽もただ受け取っていた。
ああいう子にただ受け取ってもらえて大丈夫な空っぽなものでありたい。
そう思ったよ。
2016
人知れずたたかっている
自分だけのたたかいをもうずっとずっと
誰も終わりにはできない
なぜたたかっているのかも、
終わりにできることなのかさえ知らないで
戦う対象があるのならそれはまだ救いだろう
何を相手にしてるのか、わからないたたかい
それをもうずっと長いこと長いこと
戦友もいない
同じ歴史を歩む人はただの1人もいない
そこの知れない孤独
それを知っているものがもつ強さ
強さがあるだけにたたかいは続く
なぜたたかっているのか本当にわかる時がくるまで
やめなかったのは
それは強さでもあるんだ
だからその強さがあればその同じ強さで
時が満ちるのを見極めることができるはず
強くて美しいもの
それは孤独を知る人だけが掴んでいるもの
だから月を見上げて、星を見上げてその美しさを自分の心にうつす
そしてまた自分をつなぎとめていく
次に眠れる時がくるまで
2016
一つ一つ演奏会を終えるたびに生まれる新しい人との出会い。
それが思わぬところでまた別な出会いにつながっていく。
今回の棚田コンサートはお見送り演奏もほどほどに、その後石舞台の脇でサイン会しました。
いつも来てくれるお客さまと直接やりとりできないもどかしさがあり、お顔をみれて、お話できてよかった!
↓この写真はいつも棚田に来るときに車で通りかかる近くの橋のたもとにあるお馬さん。
車を停めれずいつも一瞬のあっ!!!
ていう出会いなのですが、ツイッターで繋がった方が撮ってアップされていたので、使わせていただきました^ ^
で、おかげさまでツイッターで繋がった方と実際にお顔を合わせて話ができたのもとっても嬉しかったし、高校時代の友人が数年ぶりに現れたり、元馬頭琴の生徒さんでおめでたのお腹を抱えて久しぶりの再会を喜んだり、絵本作家のいわむらかずおさんが、サインの列に並んでおり、トンボが畔の客席からみると、光ってみえてとても幻想的でしたよと教えてくれたり、
そしていわむらかずおさんにも気恥ずかしくなりながらサインしました。
ところで、サインですが、私のサイン。
美炎って書いてます。
サインって、なんかこう、読めなくて、字のような暗号のようなそういうのがかっこいいと思うのに、私のは美炎そのまま。
いいんだろうかとハタと思うものの、美炎って崩せるようで崩せない。
なんとなーく崩してる風に書いてますが(笑)
そのまま。
若いお客様の中でドラム・パーカッションの前田仁さんのファンがいます。
なかなか演奏会に来れる機会がないのですが、お母様がよくコンサートにいらしてくれて、動画を少し撮っていかれるのですが、その動画を研究して、前田さんは毎回叩き方が違うと、尊敬してくれているようなのです。
それで、私があまり熱心に前田さんを研究してるその若いファンの方に、サインをお母様に託したらどうかと提案してみました。
ら、ダサいですよ。
きっと変えろと言われると思います。
となかなか教えてくれないので、そうは言っても、私のも普通だし、前田さんのもおそらく前田仁を少し崩しただけなのだろうと、でも、それでもきっとその若いファンの方は喜ぶだろうと、むしろ名前がわかる方がいいかもしれないなどと思っていら、送られてきたのがこれでした。
前田さんの名前の仁をジンとも読みますが、あだ名がじんじん。
ということらしいです。
コメントが返せず、こちらに紹介させていただきました。
前田さんありがとうございます。
今度お会いした時に、サイン考察会を三人で開催したいと思います。
期待はしないでください。
でも求めてくだされば心をこめて書きます。
三人とも!
この棚田にいらっしゃるお客様、犬連れの方もちらほらいます。
えっ?いたの?というくらいどのワンコさんも静かです。
去年だったか?真っ白なオオカミみたいなワンコさんもいらっしゃいました。
ちょっとほんとに終わったあと、棚田にいらっしゃってるお客様とくまなく話したい。
むりかーー。
ヨガマットを敷いてゴロンしたいなら、奥の方のひとが集まらない場所がオススメ。
ただし気持ちよすぎて、音楽聞かずに最後までいってしまう危険性もあります。
それはそれでいいのか。
終わった後のスタッフの方々との懇親会は、いつも泣きそうになります。
いつぞやだったかは、棚田の持ち主シゲルさんの娘さんが、棚田なんて大変なだけで地味な作業と思っていたけど、こんなに沢山の方があつまり、喜んでくれているのをみて、お父さんを尊敬します。
と言っていて、一同ジーンとしたこともあったり、その次の年はその娘さんが結婚されてその次の日が棚田コンサート、それぞれの親戚の方も聞きにいらして、懇親会ではお祝いのムード。
旦那さんとなった方が筋肉ムキムキで、棚田の作業も任せてください!
と頼もしかったり、その次の年では、その娘さんに可愛い女の子の赤ちゃんが産まれて、美炎さんの歌のところでぐっすり寝ちゃいましたと、懇親会では抱かせてくれたり、
今年は!
やはりコンサートの途中でぐっすり寝ちゃいました。でも懇親会のあとで、シゲルさんがニッコニコで抱っこして連れてきてくれて、これはもう後2、3年すると、この子がコンサートの後の花束を持って来てくれる花束贈呈係になるに違いないと確信。
その時はシゲルさん筆頭にみんなで泣く。
今年も花束男子が代替わりしてびっくり。
中学生の大きなお兄さんお姉さんになってるし!
主催のヒロクラフトさんの子供たちがみんな大人になってるのだから仕方なしだし、それはそれで嬉しいことです。
毎度美味しい美味しい懇親会のための賄い料理を作ってくれる里守人の奥様方。
いつも朝早くから仕込み、申し訳ないなーと、思いつつ、お手伝いしたくなるのをこらえて、遠くから見ていましたが、一年に一度のこのみんなでやる料理も楽しみの一つと聞いて、本当に嬉しかった。
ここに紹介したいエピソードは山のようにあるのですが、沢山ありすぎるので今日はここまでにします。
心温まるエピソードにも負けずに埋もれない存在感をはなつ前田さんのサインは今後のリニューアルをお楽しみに!
2016
目の端に捉えられていたのはトンボが竜巻みたいにぐるぐる乱舞していたことと、そこにちょうちょらしきものと、後なんの虫だろー?と思いつつ、速い曲を演奏していてこっちもぐるぐる乱舞してたので、目の端にとらえただけなのですが、
あれは夢だったのだろうか?
棚田コンサート。
虫たちの、鳥たちの、自然の場所を正にお借りする形での音楽会。
そこはシゲルさんが一年通して一人でお米を作っている場所。
田植えて、草取りし、水をみて、収穫をやっと迎え、そこで終わりにならないのがシゲルさんの田んぼ。笑
棚田コンサートが終わってやっとシゲルさんの米作りの一年が終わる。
収穫の先にある音楽会は正に収穫を感謝して祝う会になっているのかもしれない。
最後に子供達にいただく花束には棚田の稲穂が必ず入っている。
スタッフの方々とのお疲れ様会では棚田のおにぎりをほおばる。
観光名所でもパワースポットでも名のある建築家のホールでもなく、どこにでもあるような日本の里山の、シゲルさんが先祖から伝えられて受け継いでいる、普段だれも通りかからない山の中の棚田。
ひっそりと、長い時間の中、そこにずっとあった。
扇田と名前の付いたその棚田には要の部分に石舞台がある。
そこから山の奥の水の流れの来る方。
回廊になってる斜面に向かって音がのびる。
ずっと待っていてくれたような場所。
待っていてくれて、見つけることができた。
ここで弾くと一つのことを体感できる。
田んぼも木々も虫や鳥や日の光や雲や風、動物たち、その輪の中に私達もいて、目に見えない色んな存在もいて、共鳴しあっている。
そうやって生かされて、つながっている。
この石舞台にまた戻ってこれたこと、ここで弾くことでそれを体感できること、その瞬間に感謝できること。
その表せられない尊い何かをみんなで共有していること。
わたしにそれを表せるとしたら、それはやっぱりあそこで音楽をやること。
感じることで一つになること。
指折り数えてこの棚田コンサートを楽しみにしてくらている人がいる。
何日も前からずっと天気が心配で眠れなくなるほど晴天を祈ってる人がいる。
田んぼの作業をしながら、もっとここはこうしたら、居心地よくなるのではないか、常にそういう目線で見ている人がいる。
石舞台の上に根付いたねむの木も毎年大きくなっている。
私もここに戻るたびに、ちゃんと成長できているように、それを喜んでいただけるように。
次の田んぼの最後の作業。
棚田コンサートをまた迎えられるために
次の一年をすすむ。
棚田での音楽と赤とんぼ♪♪の動画です。
2016
長距離運転手。
今度は山形へ。
夜になって母校周辺を歩く。
真っ暗。
山の中の小さな高校での寮生活。
こんな真っ暗闇に目を凝らしていると、さらに真っ暗な山の中に目が吸い込まれる。
すぐ下に流れる横川の流れの音がざんざん耳に入ってくる。
天の川。
ただ身を置いて考える。
そんな久しぶりの時間。
高校時代は毎日のように真っ暗闇を凝視して、何かを考えていたんだなと思い出す。
あの頃見えなかったことがこの歳になって沢山見えるようになったと思っている。
それでもあの頃感じていたことはじゃあどうだろうか?
今よりもっと鋭かったんではないだろうか?
だとしたらそれは退化というだろうか。
あの頃私は五感を磨くみたいなことに興味があった。
今思えば忍者修行か。笑
山の中を走ったりもしてた。ビーチサンダルで。
この3年間で真面目に猿とクマとタヌキに間違えられたことがある。
別にいやじゃなかったけど、今思い出すとすごく可笑しい。(今頃その可笑しさに気づく)
今回は農家に泊まった。
夜遅くまでキクラゲとワラビをつまみながら語り合い、さあもう寝ましょうと言うと、明日朝早くキツツキがコンコンと家の壁たたくけど、それは私らが起こしてるんじゃない。キツツキだからな。
朝五時半に目覚めてキツツキが来るのをワクワクして待つ。
いつのまにか寝た。
コンコンコンコンコンコン!!!!!
もっと可愛い音想像してた。
あまりの勢いと音の大きさに思わず笑う。
山形から戻り、昨日は面白かった。
まず岩本拓郎さんという、現代美術の画家の方のお宅へ。
奥様は三宅一生さんのデザイン事務所を経てご自身で染色をして、着られるストール、スカーフを製作。
このあたりのことは後日のお楽しみで^ ^
岩本拓郎さんは棚田コンサートの土地、馬頭の地にアトリエがあり、棚田コンサートにいらしてくれているご縁で、私も何度か岩本さんの絵の展示へうかがったりしている。
このたわいもない、あまり考えて書いてないブログを気に入ってくださり、楽しみにもされているので恐縮ですが、音楽ってなんだろうと日々思い挑戦してみてることが、ふとここの場で言葉ででてくるときに、共感していただける所があるのかもしれない。
岩本さんの絵は現代美術。各地の現代美術館などに展示されていたり、とても活躍されている。
音楽家が羨ましいと言うが、ご自身も弾き語りでいろいろと演奏されている。
岩本さんの話は本当にわかりやすい。
現代美術の話をされてもすっと心に入ってくる。
だから私も以前は美術わからない。
と思っていたが、岩本さんの絵の前では自由に感じることができて、それでいいのかと知った。
絵から音楽が聞こえることがある。
というか、絵をみて、音楽だな。と思うことがある。
最近なぜか画家の方とお会いすることが多いのだけど、皆さんどこか共通している。
人を見る目がなんか独特だなと思う。
例えば音楽も絵も、自然のちょっとした瞬間に心を奪われた時に、画家は目を通してほかのすべての世界を受け止めているのだろうか。
それは、別に見たものを書くからという意味ではなくて、ほかの感覚機能も目に集約されているような。
そして、その場を身体全体でじーっと耳をすまして、何かを感じている感じ。
音楽家はすぐ反応しようとする癖がある気がする。
画家はものすごくそこに佇んで形になるのを待つみたいな。。
それで岩本さんに美炎さんは馬の生まれ変わりだよね、馬の顔に似てる。と言われる。二度目。
目も鼻も。
隣にいた奥様も、うん。似てるね。
わたしはうまです。
岩本さんのアトリエには、棚田コンサートの前日にお伺いします。
楽しみ。
先日打ち合わせでと新聞の取材で伺った栃木の棚田コンサートの地、馬頭で、いわむらかずおさんの絵本の美術館に足を伸ばした。
いわむらかずおさんも、実は毎年棚田コンサートに来てくれている。
ただ、棚田コンサートは遠くまで音がのび、むしろ遠いほうが音がよかったりするので、お客さんの顔がわからず、もちろんお客さんも私の顔がわからない。
それに毎年、お見送り演奏として、皆さんがすっかりた棚田からいなくなるまで弾くので、結局顔を合わすことがないまま毎年。
それもとてももったいないような気がして、今年は主催の廣田さんの力添えで、少しお見送り演奏した後で、石舞台の脇にCD販売コーナーをして、お顔を合わせられるようにしようかと思案中です。
そんなわけで、いわむらかずおさんにも初めてお会いしました。
いわむらかずおさんも、私の顔を初めて近くでみて、あ、美炎さんこんな人ね。と確認してました。笑
というか、玄関エントランスで鈴なりのアケビの実を、かずおさんの息子さんが、食べていいですよ。というので、久しぶりにアケビに食いつき、思いっきり種をぶぶぶーっと飛ばして遊んでるところに、いわむらかずおさんがひょっこりあらわれました。
美術館と美術館をとりまく環境そのものが、もう14ひきのネズミの世界。
さっき棚田で風に吹かれて弾いていた幸せな世界がいわむらかずおさんの絵の世界にそのままある。
愛おしい眼差し。
それが伝わってくる。
棚田で弾いてると、小さな生き物たち、木や小川の流れ、風や光、全てが反応してくれているみたいで本当に幸せな共演ができる。
その世界をダイレクトに音にのせるのみだが、
実は瞬間瞬間で、人知れず、てんとう虫が楽器にしがみついてたり、ミツバチが弓の間を行ったり来たり、その時々にいろんな出会いがあって、それは私だけの楽しみなのだけど、そんなことが絵本になっている気がして嬉しい。
あんなに世界中で14ひきのネズミシリーズは出版されているのは、ピーターラビットもそうだけど、里山で暮らす人の暮らし生き物たちとの交流や、同じ世界を共有している物語を感じるからなのだろうな。
そして夜は赤坂へ。
ラジオパーソナリティーで活躍する小川もこさんとスターダストレビューのキーボードの添田啓二さんと飲み会。
もこさんは語りの「けや木会」で一度共演させていただいて、二度目は私のCDから「龍は嵐を呼んで天に昇る」を語りに使っていただき、ラジオ番組で電話出演したり、とてもお世話になっています。
音楽大好きなもこさん。
もこさんの語りは音楽だな。と思ったことがありました。
で、もこさんが今回の語りの時に怖い話をしたようで、それを日本酒のとっくりを片手に少しだけ語ってくれただけで、添田さんとうわーーーっ!!ってなりました。笑
スターダストレビューのツアーでの裏話をいろいろ聞いて、なるほどその規模のコンサートとはそういうものなのかと興味津々。
ふと気づけば5時間もあっという間に濃い時間が楽しく過ぎました。
添田さんに、人生初こんなにモンゴルと馬の話を聞いたと言われ、私も同じ日本人なのにいつのまにかあまり知られてない世界を知ってる人になってたんだなと思いました。笑
添田さんとは、ちょっと一緒に何かやりましょうよ!ということで、ちょっとだけ企てています。お楽しみに。
そうこうしている間にも今週末は伊丹で四次元ステージさんとの初共演!
これはとっても楽しみです。
台本を読ませていただいて、皆さんにお会いして、どんな世界に仕上がっているのか、また自分はそこから何を感じて、どう参加することでまた新たに何が出るか。
とりあえず体力回復して、伊丹まで走りたいと思います!